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立体成型、新素材にも対応——技光堂、金属調印刷「メタルフェイス」の新技術を発表

技光堂とkenmaは、金属調印刷技術を活用したインターフェイス事業「METALFACE(メタルフェイス)」の新技術を「高機能素材week2019 第8回高機能プラスチック展」にて発表した。

メタルフェイスは、「透明な樹脂表面に対して本物の金属の様に見え、光を透過する機能を持ち合わせた形で印刷する」印刷技術だ。

ローンチ当初は「平面印刷」や「樹脂(PET/PC)素材への対応」が技術的に対応可能だったが、立体成形への要望や、耐候性が高く強度が強いアクリルや硝子素材への対応を求める声も多かった。

今回新たに、1.立体成型(真空成型/インサート成形)、2.新素材への対応(アクリル/硝子)、3.発光色のバリエーションの増加の3つの新技術を発表。高機能プラスチック展の技光堂ブースにて展示した。

真空成型

メタルフェイス印刷を施した樹脂素材に、後から真空成型やインサート成形などの加工を加えることで、立体成型を行う技術を開発。これにより、平面だけでなく立体的なプロダクトへの対応が可能となった。

インサート成形

真空成型は、あらかじめメタルフェイス印刷を施したシート上の樹脂に、熱を加え柔らかくした上で金型に押し当て、真空状態にして型に密着させることで形を作成する。また、インサート成形はメタルフェイス印刷を施した薄型の樹脂を金型内に挿入し、その内側に加熱溶融させた樹脂原料をさらに注入して、それらを一体化して成形する。

新素材への対応(左:アクリル、 右:硝子)

PET、PCに加えて、それぞれに対応した特殊なインクを使用することで、アクリルと硝子素材にもメタルフェイス印刷が可能になった。特に硝子は、性質上接着強度を高めることが難しい素材だが、硝子に対応した特殊なインクを使用することで課題をクリアした。

発光色のバリエーションの増加

既存技術では透過する光の色は、プロダクトの光源と同一色のみだったが、メタルフェイスとカラー印刷を組みあわせ、より多彩な発色が可能となった。プロダクトの光源自体では発色が難しい色味も表現できる。

多彩な発色の鍵を握るのは、メタルフェイス印刷の裏面に施されたマスク処理(カラー印刷)だ。光がついていない状態では通常の金属調印刷だが、光を透過するときだけカラー印刷に合わせた発光色が現れる。カラーインクは、光の透過性と発色を両立させるための特殊なインクを使用している。

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