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生体適合性ポリマーを用いた柔軟で移植可能な超小型光学デバイスを開発

Source: College of Engineering

米カーネギーメロン大学は、柔軟で生体適合性を持ち移植可能な集積フォトニクスプラットフォームを開発したと発表した。この新しい光学技術分野は、プラットフォームに用いたポリマーであるパリレンCから「パリレンフォトニクス」と名付けられている。この研究は、2020年9月21日付で『Nature Microsystems & Nanoengineering』に掲載された。

脳の光遺伝学的刺激や、生体内での組織の機能的または構造的イメージングなど、生物医学的に利用できる非常に小型で柔軟な光学システムの需要が高まっている。しかし、集積フォトニクス技術は、主に光通信用デバイスの開発を中心に発展してきた。過去数十年でシリコンフォトニクス分野は急成長したが、シリコンは生物医学的用途には硬過ぎる材料だ。呼吸などによって軟組織が動くため、柔軟性のないデバイスでは組織の損傷や瘢痕化を起こすリスクが高まる。

今回開発されたプラットフォームである超小型の光導波路は、生体適合性ポリマーであるパリレンCと有機ポリマーであるポリジメチルシロキサン(PDMS)からできている。屈折率が非常に高いパリレンCをコアとし、その周りに屈折率の低いPDMSを形成。材料自体は非常に柔軟なまま、この屈折率の差によって導波路が効果的に光を送ることができる。

できあがったプラットフォームは、柔軟性があり幅広い光スペクトルで動作する。厚さは人の髪の毛の10分の1程度で、わずか10µmだ。

また、屈折率の差によって曲げ損失が低いという特徴もある。このデバイスは、半径約0.5mmまで曲げられても90%の効率を維持し、蝸牛や神経束などの解剖学的特徴にぴったりと一致している。

この設計は神経刺激を念頭に置いて作られており、脳内の特定のニューロンを標的にした刺激とその測定を可能にする。不可欠だったのは、45度マイクロミラーだ。これまでの光学的バイオインターフェースでは、測定可能範囲を超えた広範囲の脳組織を刺激していたが、マイクロミラーを組み込むことで、刺激される量と記録される量をほとんど同じにすることができたという。また、マイクロミラーは外部光源をパリレン導波路と統合する役割も持つ。

パリレンフォトニクスの応用範囲は広く、光神経刺激だけでなく、光学バイオインターフェースのほぼ全分野で現在の技術に取って代わる可能性があるという。開発されたデバイスは、短期的なイメージングやマニピュレーション用に組織に挿入したり、長期的モニタリングや治療的介入用の恒久的埋め込み型デバイスとして使用したりできる。

また、脈拍数、酸素飽和度、血流、がんバイオマーカーなどを測定するウェアラブルデバイスへの応用や、光インターコネクト設計の進歩への寄与など、さまざまな展開が考えられるとしている。

fabcross for エンジニアより転載)

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