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技術開発が加速するタンデム型太陽電池——ドイツHZBが発電効率32.5%で世界記録を更新

© Johannes Beckedahl/Lea Zimmerman/HZB

ドイツのヘルムホルツ協会ベルリン(HZB)の研究チームが、シリコンの下層セルとペロブスカイトの上層セルからなるタンデム太陽電池の変換効率の世界記録を更新した。イタリアの認証機関ESTIが、この値を公式に確認した。この値は、米国国立再生可能エネルギー研究所が管理する太陽電池技術のNRELチャートにも記載されている。

HZBの研究チームは、非常にスマートな界面処理を施した先進的なペロブスカイト組成を使用した。論文の主執筆者であるポスドク、Silvia Mariotti博士とEike Köhnen博士は、電荷キャリアの再結合損失を低減する界面処理を開発し、タンデム型太陽電池への実装に成功した。また、修士課程の学生Lea Zimmermannの協力のもと、さらなる光学的改良と組み合わされた。インターフェースと光学系の改良により、最高の光起電力(開放電圧)を実現し、この魅力的なタンデム技術の新記録となる効率を達成したとしている。

ここ数年、さまざまな研究機関や企業による効率向上が続いているが、特にここ1年でこの分野での革新的な研究成果の発表が相次いだ。HZBがエネルギー変換効率29.8%を達成し、それまでの世界記録を更新したのは、2021年末のことだった。2022年夏になると、スイスのエコール・ポリテクニック・フェデラル・ド・ローザンヌが31.3%の効率を記録し、エネルギー変換の30%の壁を破っている。

9月には、オランダのアイントホーフェン工科大学の研究者が、4端子のペロブスカイト・シリコン太陽電池の設計に関するイノベーションを発表し、これも30%の効率を超えている。

今回の成果により、記録はHZBに戻ったが、他の研究機関も太陽電池の可能性の限界に挑戦している。より安価な太陽電池の実現は、地球にとってより明るく、より環境に優しい未来を約束するものと言えるかもしれない。

fabcross for エンジニアより転載)

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