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さまざまな形状の通い箱をハンドリング——キックロボティクス、ラティス構造のロボット用ソフトハンド(柔軟指)を開発

キックロボティクスは、通い箱(プラスチックコンテナ)をハンドリングするロボット用のソフトハンド(柔軟指)を開発した。

この柔軟指は、3Dプリンターで造形するラティス構造と呼ばれる立体の格子状構造で構成されている。高い形状ならい性と耐久性を備えており、複雑な箱の形状でも安定した把持が可能だ。

通い箱は規格によって形状がさまざまで、特にリブと呼ばれる突起部分を避けて把持する必要がある。リブを把持してしまうと接触部分が点となり、力がかかりすぎて箱が割れてしまう、または滑り落ちてしまうことがある。

ラティス構造柔軟指は構造によって変形を調整できるため、把持方向に対しては箱の形状にならって変形し、重力方向に対してはあまり変形せず、箱の脱落を防げる。

従来ロボットハンド素材に用いられる材料(ゲルやスポンジなど)は耐久性に乏しい点が課題だったが、ラティス構造柔軟指は構造によって変形を調整できることから高い耐久性能が期待できる。実際に、ラティス構造柔軟指を繰り返し変形させるテストを実行し、約400万回の繰り返し変形後にも把持性能が変わらないことを実証済みだ。

通い箱の荷積み/荷下ろしを自動化するロボットでの活用に向け、トヨタ自動車(モノづくりエンジニアリング部)での評価をスタートしている。

さまざまな規格/形状の通い箱が混載されている状況下では、箱を安定して把持できないことや箱が割れてしまうことが課題だったが、こうした課題の解決が期待される。

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