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プラチナコガネから着想を得た、図柄が浮かび上がったり消えたりする新素材を開発 日本ゼオン

日本ゼオンは2024年3月14日、透明でありながら裏表で異なる図柄が見えたり、図柄が浮き上がったり消えたりする特殊な視覚効果を持つ新素材を開発したと発表した。中南米に生息するプラチナコガネの生体構造から着想を得た素材で、新しいデザイン素材や偽造防止への応用が期待できる。

新素材は広帯域化コレステリック液晶で、光の反射を利用して、さまざまな視覚効果を実現できる。同社が独自に設計した液晶材料や特殊な塗工プロセスによって、コレステリック構造のらせんピッチをナノオーダーレベルで制御し、フィルムに成形。このフィルムや、これを粉砕しフレーク化して印刷したものを使って、特徴的な視覚効果を持つ3つのシートを開発した。

1つ目は表裏反転タイプで、透明なシートでありながら、表面と裏面で別の図柄が見える。2つ目は潜像タイプで、スマートフォン画面の光を当てたり偏光機能を持つビューワーで見たりすると、図柄が浮かび上がる。3つ目は消像タイプで、肉眼で見える図柄や色が、偏光機能を持つビューワーを通すと見えなくなる。

デザインの印刷には、スクリーン印刷等の印刷技術を用いることができ、デザインに制限はない。幅広い色を表現することも可能で、曲面にも使用できる。

また、金属を使わないため、身に着けるものに使用しても、金属アレルギーの心配はない。独自の素材と特殊な製法で作られているため、模倣も難しい。

この技術は、中南米に生息している昆虫のプラチナコガネから着想を得た。プラチナコガネは、体が特異的な光学特性構造になっているため、金属成分を含まないのに金やプラチナのような金属光沢を再現し、鏡のように光を反射する。

同社は、新材の活用方法として美術作品、服飾品、エンターテインメント用途を想定しているが、まだ実用化には至っていない。今後、市場開拓に向け、さらに開発を進めていく。

fabcross for エンジニアより転載)

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