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世界のスタートアップとエコシステム by HWTrek

大企業には起こせない領域のイノベーションを目指す医療系IoTスタートアップとベンチャー

HWTrekがサポートするMedTech Startupとベンチャー

ここからはHWTrekがサポートしているスタートアップとベンチャーを紹介します。

 

数滴の血液で25種類の検査ができるキット「orphidia」

出典:orphidiaのWebサイトより 出典:orphidiaのWebサイトより

数滴の血液で30種類の検査ができるとして7億ドルの資金を調達したものの、不正が発覚して大問題になったセラノスは記憶に新しいと思いますが、orphidiaというスタートアップも数滴の血液から25種類の検査ができるデバイスの開発を進めています。彼らは2013年に起業し、微小流体技術を駆使することで血液検査にイノベーションを起こそうとしています。現状は研究開発フェーズですが、既に400万ドルの資金を調達しています。先に挙げたFDAの認証クラスに当てはめると、血液を検査した結果を基に診断まで行うとクラス3に該当するため、まずは検査結果の数値を出すだけに留めることでクラス2での認証を目指しています。
http://www.orphidia.com/

 

健康リスクをモニタリングする「KENKOU-Y」

出典:KENKOU-YのWebサイトより 出典:KENKOU-YのWebサイトより

身体に貼って心拍数を計測するデバイスを開発しているドイツのスタートアップで、既に250万ドルの資金を調達済みです。単純な心拍数の計測だけでなく、ストレスレベルのチェックなど健康面のアドバイスもアプリで行えるほか、計測データをクラウド上でAIを活用して分析することで、将来起こりうる健康リスクを事前に予測してユーザーに通知するといった仕組みも開発中です。社員は10人で、そのうち創業者も含めた4人が医療関連の業界出身者です。専用のAI開発は決して容易なものではありませんが、専門の研究者をメンバーに迎え、2018年の製品化に向けて開発を進めています。
http://www.kenkou-y.com/

 

保育器に入った赤ちゃんにお母さんの鼓動を伝える「BABYBE」

病院での実証実験の様子

BABYBEは保育器の中で使う未熟児用のデバイスを開発/販売しているスタートアップです。専用のデバイスで計測した母親の心音を、未熟児用のベッドの下に敷いたマットレスが振動で伝える仕組みで、未熟児に安心感を与え、成長を促す効果があるとしています。

チリのサンティアゴにある病院での実証実験も行っていて、呼吸の安定や体重の増加に効果があることが分かっています。さまざまな賞も獲得し、ドイツでは既に医療機器用の認証(CE)を取得して、販売を開始しています。日本での販売も計画しており認証の取得を進めていますので、近いうちに日本の産婦人科でも導入されるかもしれませんね。
http://www.babybemedical.com/

 

HWTrekからのお知らせ

ヘルスケア・医療分野のハードウェア開発を目指すスタートアップやベンチャー、ヘルスケア系のソリューション企業、そしてこうした会社との提携を考えている企業を対象にしたHWTrek主催のイベント「アジア・イノベーション・ツアー」を2017年7月10日から14日まで中国・深センで開催します。MedTech系のスタートアップやベンチャーによるピッチや商談会、中国のヘルスケア・医療関連のメーカー企業や医療製品認証機関への視察を予定しています。

詳細は以下のURLからご覧下さい。
https://www.hwtrek.com/events/asia_innovation_tour_2017-q2/en
※参加にあたってはHWTrekへの無料会員登録が必要になります。

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