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一人暮らしの人向け実用レビュー企画

独り暮らしが寂しいので、卓上ロボットアームと暮らしてみた

物語の主役になってくれた「uArm Swift Pro」は、Indiegogoでのクラウドファンディングで成功を収め、約7万1100円での販売が予定されている卓上型ロボットアーム(※編集部注 記事初出時点で日本での販売は予定されていません)。
先端のアタッチメントを付け替えることで様々な機能を果たすことができます。

多様なアタッチメントを付け替えて楽しもう 多様なアタッチメントを付け替えて楽しもう

気軽に動きを楽しむ「オフライン学習モード」

uArm Swift Proの特徴のひとつが、パソコンを繋がずに動作を制御できる「オフライン学習モード」の存在。アームを手動で動かしながら、その動作を記録して再現することができます。本体以外の道具が必要なく手軽に操作できるのですが、動きが早すぎたり細かすぎたりするとうまく記録してくれないことがありました。アームの開閉にも時間差があり、正確な操作をすることにはあまり向いていないので、あくまで楽しむためのモードと割り切ったほうがよさそうです。

正確なコントロールはパソコンから

より正確に操作をしたいときには、本体とパソコンをUSB接続し、専用ソフトウェアである「uArm Studio」から制御します。

のりたまをふりかけた時のプログラム のりたまをふりかけた時のプログラム

アプリケーションのひとつ「Blockly」ではブロック状の要素を組み合わせることで、動きのプログラムを作ることができます。アームの動作方向や待機時間・繰り返しなどの要素も分かりやすく表現されているため、戸惑うことなくプログラムを作成することができました。結果はすぐにアームの動きに反映されるので、初心者がプログラミングを学ぶのにも向いているかもしれませんね。

レーザーカットや3Dプリントの性能は?

uArm Studio内で2Dデータを作成すれば、それをもとにドローイングやレーザー加工を行うことができます。データ作成時には一通りの図形や自由なテキスト配置のほか、画像データの読み込みも可能ですが、画像を加工用のパスデータに変換する精度はあまり良くないように感じました。今後のソフトウェアアップデートに期待したいです。

レーザー加工の強さは画用紙であれば一度でカットできる程度。本体のサイズと価格を考えれば十分な性能ではないでしょうか。なお、加工時にはかなり強い光が発生するので、目を保護するサングラスをかけることを忘れずに!

レーザー用のサングラスは本体に同梱されています レーザー用のサングラスは本体に同梱されています

また、3Dプリント用の汎用ソフトウェアである「Cura」にプラグインを追加することで、uArm Swift Proを用いた3Dプリントを行うことができるようになります。

こちらの操作感は旧来の3Dプリンターと大差ありません。特に複雑な設定も必要なく、印刷面とプリントヘッド間の高さ調整も簡単。造形精度も可もなく不可もなくといった感じで、しっかり3Dプリンターとして利用できることに驚かされました。

今回は紹介しきれませんでしたが、より高度なプログラミング言語への対応やセンサーキットの追加など、他にもかなりの拡張性があります。うまく得手不得手を見分ければ、いろいろなシチュエーションで活躍できる、芸達者なロボットアームとして使うことができるでしょう。願わくは、哀しい別れを迎えませんように……。

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