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Makeマガジン編集長マーク・フラウンフェルダー インタビュー

マニア雑誌から日本のMaker、トランプ大統領まで——Makerムーブメントの源流と進むべき未来

マニアの雑誌から大きなムーブメントへ

——あなたは何年にもわたってMakeマガジンを支えてきましたが、これについてお話しいただけますか?

Mark:2003年、デール・ドハーティからメールをもらったとき、南太平洋のラロトンガ島で家族と過ごしていました。
彼は工学技術書を出版するO'Reillyの共同出資者のひとりです。テクノロジーを使う方法を紹介する雑誌を作ることに関心があるといい、Boing BoingやWiredでの私の仕事を知っているといいました。
だから私が2004年にアメリカに戻ったとき、デールに会い、対象となる読者のためのハウツーマガジンがどんなものになるか、サンプル誌をいっしょに作ることになりました。
私は過去に仕事をしたことがあるデビッド・アルバートソンにも声をかけ、一緒にMakeマガジンのコンセプトを約3週間で作りました。デールがO'Reillyの編集者たちにそれを見せたところ、彼らも気に入り、私とデビッドは、雑誌作りの立ち上げに参画することになりました。

私はほぼ10年をMakeマガジン編集部で過ごし、Makeが一部マニアの隠れた動きから大きなムーブメントになるのを経験しました。今や、Makerになるというアイデアは主流の考え方ですし、Maker Faireは世界中で行われています。そのうちのひとつサンフランシスコのベイエリアでのMaker Faireには毎年約12万人が参加しています。

Makeマガジン10号では自ら表紙を飾った。 Makeマガジン10号では自ら表紙を飾った。

——現状のMakerワールドについてはどう思いますか? どう変わってきたと思いますか?

Mark:最初にMakeマガジンで働きだした頃は、クールなものをどう作り、どうやってそれらを見せるのか、ということが読者の関心事でした。ここ6~7年でMakerは、みんながMakerになり、洗練されたものが作れるテクノロジーを自分たちが作り出すことができるということを発見してきました。

今や、急ぎの試作サービスやMakerの考え方を開発する手助けとなる子どもたちのための学校、3Dプリンター、レーザーカッター、CNC工作機械、ArduinoやRaspberry Piなどのプロトタイピング用のプラットフォームなどの使い方を人々に示す、週末や仕事帰り向けのプログラムなどが生まれています。私たちは今、かつて大企業しか作れなかったものを個人でも作れる段階に来ているのです。以前より簡単に、試作、研究開発、投資、そして量産さえ可能になろうとしています。

お気に入りのキャラクターが入ったポストカードを持つMark氏。 お気に入りのキャラクターが入ったポストカードを持つMark氏。

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