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プリント基板を不要に、電子回路を樹脂成形品に形成する技術をオムロンが開発

オムロンは、プリント基板なしで電子回路を形成する技術を開発した。電子部品を樹脂に埋設して、インクジェット印刷によって回路パターンを塗布する「世界初」の技術だという。

溶融した樹脂材の流動に耐えられる電子部品の固定工法を新たに開発。0201(0.25×0.125mm)サイズのチップコンデンサ、チップ抵抗、IC、センサ、LED、LCD、金属端子などの電子部品を、ABS樹脂やポリカーボネート等の樹脂製成形品に、誤差±50μmの精度で埋設できるようにした。

プリント基板が不要になるため、曲面や1mm程度の段差がある面、立体面の上にも電子回路を形成可能になる。

さらに、電子部品をプリント基板にはんだ付けする工程も要らなくなる。同技術が普及すれば、耐熱性を考慮せずに電子部品を開発できるようになり、電子部品そのものの小型化や高密度実装を促す可能性があるという。

実装機、射出成形機、インクジェットプリンタがあれば形成できるため、多品種少量生産などの柔軟な生産にも対応しやすい。プリント基板を洗浄する工程や、はんだ付けのための熱処理工程も不要になるので、環境負荷も低減できると見込んでいる。

オムロンは今後、センサの開発や生産に同技術を利用していく計画。センサの小型化や薄型化に取り組んでいくとしている。

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