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VR遠隔操作に対応するヒューマノイドロボット——オープンソースのモジュール式ロボットシステム「Reachy」 #CES2021

フランスのスタートアップPollen Roboticsが、2020年に続き国際見本市「CES 2021」でVR対応にバージョンアップしたロボットシステム「Reachy」を披露した。

Reachyは、人との交流や、ロボットハンドで物を扱うことができるオープンソースのヒューマノイドサービスロボットだ。プリパッケージされたAIとモジュール式パーツを組み合わせることで、用途に応じたロボットアプリケーションを作成できる。

頭部、胴体、腕、アタッチメント(5本指、グリッパーなど)で構成され、頭と触角のようなアンテナや腕を自由に動かして、人のボディーランゲージを真似て感情を表現できる。ボードゲームで遊ぶ、コーヒーをカップに注ぐ、楽器を演奏する、物を移動するといった動作をすぐに実行できる環境も提供する。

オープンソースなため、オープンハードウェア/ソフトウェアを使い自由にカスタマイズすることも可能。手の不自由な人のサポートや、イベントやビジネスの受付やアシスタントなど向けの、インタラクティブ/サービスアプリケーション開発に最適なプラットフォームとなる。

Reachyの腕は成人の腕とほぼ同じサイズ、プロポーションでデザインされており、人と同じ7自由度の動作に対応する。軽量素材と高品質な関節部により、正確で安全なインタラクションが可能。今後増やす予定のアタッチメントモジュールが、多様なタスクをサポートする。

頭部モジュールにはカメラを2つ搭載し、1つは環境の監視、1つはタスクにフォーカスする。頭部の2本のアンテナや首の動きで、楽しい、悲しい、うれしいなどの感情を表現する。VRデバイスと専用アプリ「Teleoperation」を使えば、Reachyのカメラの映像を見ながら細かな動作のリモートコントロールができる。

胴体モジュールには、オフラインで機械学習アルゴリズムを実行可能なTPUを含む演算処理装置や、電子/制御機器、音声でインタラクションするためのマイク/スピーカーなどを内蔵。100~220Vの一般的な家庭のコンセントを電源として使えるほか、USB/HMDI/Ethernet接続ポートを備え、外部デバイスとの接続も可能。布製のボディは、必要に応じてカスタマイズできる。

胴体と右腕、グリッパーの3モジュールで構成されるベーシックモデルを8990ドル(約93万4000円)から提供する。

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