Cambrianは、熱可塑性ゴム（Thermoplastic Rubber／TPR）での造形に対応したFFF方式の3Dプリンター。標準サイズの「Cambrian Pro」とひと回り大きいサイズの「Cambrian Max」の2つのモデルがある。TPRは熱可塑性エラストマー（TPE）とよく似た性質の素材だ。

Cambrianには、一般的なフィラメントに使う1.75mmエクストルーダーの他に、TPRフィラメント用の2.85mmエクストルーダーが用意されている。FFF方式の3Dプリンターでは、プリント中に弾性材料がノズルに詰まる可能性が高いため、ゴム状のフィラメントでプリントするのは容易ではない。Cambrianの2.85mmエクストルーダーは、ノズル詰まりを回避するよう特別設計されており、靴のソール、ボールなどのゴム製品や、弾力性と復元性を必要とする部品の造形に適している。

クリエイターのAtomstackは、車のタイヤ程度の硬さである硬度50～70Aで復元率50％以上の高弾性TPRフィラメントも用意している。また、Cambrianは、TPRの他にPLA、ABS、TPE、TPUなど一般的なフィラメントも使える。

Cambrianは、アルミ合金製の門形3Dプリンター。ケーブルが表に出ないすっきりとしたデザインだ。データの読み込みはSDカードまたはオンライン経由で行い、4.3インチタッチパネルで操作する。

Cambrianの早期割引価格は、Cambrian ProがTPRフィラメント200g付きで2631香港ドル（約3万5000円）。出荷は2021年4月の予定で、日本への送料は747香港ドル（約1万円）だ。Cambrian Maxは、TPRフィラメント200g付きで3406香港ドル（約4万6000円）。出荷は同じく2021年4月の予定で、日本への送料は979香港ドル（約1万3000円）だ。

Cambrianは5万香港ドル（約68万円）を目標に、2021年2月19日までクラウドファンディングを実施するが、キャンペーン開始から5分足らずで目標額を達成し、2021年2月3日時点で目標額の31倍以上に当たる約157万香港ドル（約2100万円）を既に集めている。