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イベントレポート

大雨の中でも自律走行可能!! 実環境下のロボットの可能性を証明した「つくばチャレンジ2015」

4段階のマイルストーンで課題達成を記録

つくばチャレンジは競技、競争ではないので順位をつけることはないが、自律走行や自律行動の達成度が4段階のマイルストーンとして設定され、各チームに対して記録された。
「マイルストーン1」はスタート地点から大清水公園を出るところまでの380m(確認走行区間)を自律走行すれば達成。達成できたのは6チーム。
「マイルストーン2」はスタート後、大清水公園、つくば公園通り遊歩道、つくばセンター広場(探索エリア)を経て、コース上1km地点まで自律走行すれば達成。達成できたのは8チーム。
「マイルストーン3」はスタート後1kmまでの自律走行を達成し、その間探索エリア内で、全ての探索対象を自律的に発見すれば達成。達成できたのは1チーム。
「マイルストーン4」は探索対象が発見できなくても、つくばチャレンジ2015のコ-スの全区間を自律走行すれば達成。達成できたのは3チーム。

個人参加ながら自律走行で見事コースを完走し、マイルストーン4を達成した「土浦プロジェクト」チームの阪東さん夫妻。夫の阪東茂さんはオープンソースの移動ロボットハードウェアを提供する「T-frog プロジェクト」でロボットフレーム「i-Cart mini」の設計を担当するエンジニア。今回はその改良型となる「i-Cart Middle」で製作したロボットで参加したが、人を探索する機能は持たせず完走のみを目指した。「次回はカメラを2つ用意して立体的にものを見ることで人を認識し、課題達成を目指したいと思っています」 個人参加ながら自律走行で見事コースを完走し、マイルストーン4を達成した「土浦プロジェクト」チームの阪東さん夫妻。夫の阪東茂さんはオープンソースの移動ロボットハードウェアを提供する「T-frog プロジェクト」でロボットフレーム「i-Cart mini」の設計を担当するエンジニア。今回はその改良型となる「i-Cart Middle」で製作したロボットで参加したが、人を探索する機能は持たせず完走のみを目指した。「次回はカメラを2つ用意して立体的にものを見ることで人を認識し、課題達成を目指したいと思っています」
ホビーグループとして福岡から参加し、マイルストーン2を達成した九州工業大学の「CIR-KIT」チーム。今回は人物探索は行わず走行に徹した。その結果、横断歩道を渡ることはできたが、残念ながら歩道との段差を障害物と判断して乗り越えることができなかった。「それでも、前回は180mまでしか自律走行ができなかったのですが、今回は1440mと大きく記録を伸ばすことができたので、とても満足しています」 ホビーグループとして福岡から参加し、マイルストーン2を達成した九州工業大学の「CIR-KIT」チーム。今回は人物探索は行わず走行に徹した。その結果、横断歩道を渡ることはできたが、残念ながら歩道との段差を障害物と判断して乗り越えることができなかった。「それでも、前回は180mまでしか自律走行ができなかったのですが、今回は1440mと大きく記録を伸ばすことができたので、とても満足しています」

今回、探索対象者4人全員を探し出し、横断歩道を渡って完走するという課題を達成できたロボットはいなかった。前回はコース全長が150m短く、横断歩道の走行も設定されていなかったが、検索対象者は5人と今回よりも1人多い中、対象者を全員探し出して完走したロボットは4台であった。 このような結果に終わった要因は、やはり雨による影響が大きい。ロボット本体を防水仕様にしても、レーザーセンサの表面に雨滴が付いたり、レーザーが雨滴に反射することでなにもないところに障害物があると誤認したり、水溜まりでレーザーが乱反射して正常に距離が計測できないなどの障害が頻繁に起きることが分かった。また、防水のためにビニールシートをかぶせたら、機器類の温度が上がってジャイロのドリフト(基準点からのずれ)が起きるなど、実際に雨の中で走らせてみないと分からない問題もいろいろと知ることができた。

「雨の中でも正常に動くロボットでなければ意味がない」と語る、つくばチャレンジ実行委員長の芝浦工業大学教授、油田信一先生。 「雨の中でも正常に動くロボットでなければ意味がない」と語る、つくばチャレンジ実行委員長の芝浦工業大学教授、油田信一先生。

つくばチャレンジ実行委員長の芝浦工業大学 SIT総合研究所 特任教授の油田信一先生は総評の中で、「今日はそれなりに強い雨の中で走らせることができたという意味では、とてもいい経験になったと思います。たくさんセンサを付けたことが、雨の中では逆に障害になっていたという印象もありました。ロボットがどんな場面でも動かなければならないと考えると、ただ機能を増やせばいいということは言えなくなってくると思います。機能を増やした上で、ちゃんと動くという技術を積み上げていかなければなりません。実社会の中で働くロボットに関しては、何ができるのかということよりも、どんな場面で働けるのかということが重要だと思っています」と語った。

マイルストーンの結果発表が行われた技術交流会にはつくば市の市原健一市長も駆け付け、「科学技術を育て街作りに生かすつくば市からロボット技術の情報を発信できることを誇りに思う」と語り、今後もつくばチャレンジを支援していきたいとした。 マイルストーンの結果発表が行われた技術交流会にはつくば市の市原健一市長も駆け付け、「科学技術を育て街作りに生かすつくば市からロボット技術の情報を発信できることを誇りに思う」と語り、今後もつくばチャレンジを支援していきたいとした。

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