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BtoBの会社が、BtoC向けイベントにチャレンジしてみた

前例なし、経験なし、チーム初対面から完成させるワークショップのつくりかた

安全第一! 電子工作系ワークショップの落とし穴

「ハロウィンに、デジタルファブリケーションの技術を活用した、コスプレグッズをつくるイベントをやりたいです」と社内に申告するときに、後押ししてもらえるかがとても不安でした。
募集ページのトップビジュアルは、コスプレイヤーさんに試作品を付けてもらって撮影したもので、DNPが主催するにはかなり驚かれる内容だったかと思います。

また開催前日、電子回路のワークショップを実施するにあたり安全対策が不十分との指摘が生産管理系の部署よりあり、ワークショップで作った作品を持ち帰れなくなってしまいました。
安全に万全を期したつもりでいても、最近の電気製品の事故事例の危険性は無視できないほどの大きなニュースになっており、DNPとしてもしっかりとした安全対策をとる必要がありました。
結局、参加者全員の作品をいったん預かり、TechShopと連携して防水対策を施してハロウィン本番に間に合うようにお送りしました。

これからは個人がものづくりしていくようになり、個人のアイデアが形になって世の中に出回る時代が来るだろうと予測されています。
とても夢のある未来にも思えますが、アイデアを世の中に送り出していくまでには、見えないところでたくさんの人たちが安全対策や権利管理などをしてくれているから、私たちは当たり前にそのアイデアの恩恵を享受できるのだと実感したワークショップでした。

こういった経験を踏まえて、これからDNPは十分なセキュリティや安全対策をした3Dデータやワークショップ管理環境で、安全にデジタルファブリケーションが楽しめる下地を整えたり、美術館や出版社、制作委員会と協同してアニメなどの著作権の許諾を公式に得たものづくりを推進していきたいと考えています。
その中でファブ女は、全国のファブ施設とのネットワークを生かしながら、安全性に気を付けて、いろいろな新しいチャレンジをしていきたいと考えています。次はチョコレートなどの食品とデジタルファブリケーションの要素を掛け合わせた、新しい活用方法を自分たちで実験してみたいと構想中です。

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