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人間の皮膚のように痛みに反応する電子皮膚を開発

豪RMIT大学の研究チームは、本物の皮膚のように痛みに反応する人工皮膚を開発した。人体のフィードバック反応を模倣しており、圧力や熱さ、冷たさが、痛みの閾値に達すると神経信号が脳に伝わるのと同じ速さで感覚に反応できる。研究の詳細は、『Advanced Intelligent Systems』誌に2020年9月1日付で公開されている。

人間の皮膚は、人体最大の感覚器官であり、有害な刺激を検出して中枢神経系に警告信号を送り、運動を開始させるという複雑な機能を有している。人間は皮膚を通して常に圧力や温度を感知しているが、痛みの反応は閾値に達したときのみ出現する。

既存の電子技術では、レベルごとの痛みは検出できたが、痛みの感覚をリアルに模倣することはできなかった。今回研究チームは、これでまでに同チームが開発した3つの技術を組み合わせて、痛み、圧力、温度にそれぞれ反応する人工皮膚を開発した。

1つ目の技術は伸縮性エレクトロニクスと呼ばれ、酸素欠陥チタン酸ストロンチウムと生体適合性のあるシリコンを組み合わせて、薄く透明で壊れにくいウェアラブルなエレクトロニクスを実現するものだ。次に、熱に反応して変形する材料を用いて、人の毛髪の1000分の1の薄さでコーティングする温度反応性コーティング技術。3つ目は、脳が長期記憶する方法を模倣した電子記憶細胞だ。

圧力センサーは伸縮性エレクトロニクスと電子記憶細胞を組み合わせており、熱センサーは温度反応性コーティングと電子記憶細胞を組み合わせている。そして、痛みセンサーは、3つの技術を全て利用している。圧力、熱、痛みが設定した閾値に達すると、電子記憶細胞がトリガーの役割を果たす。

今回開発した人工皮膚は、ニューロン、神経回路、感覚受容器という身体の複雑なシステムの特徴を再現しており、実際の刺激に反応し適切な電気信号を発生することができる。針の先を優しく触ったのか、誤って刺してしまったのかの違いが分かるという。

まだ試作品段階ではあるが、今後研究が進めば、フィードバッグ機能を持つ義肢装具やロボット工学、さらには非侵襲的な皮膚移植の材料としての応用が期待できる。

fabcross for エンジニアより転載)

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