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造形サイズ300×300×300mm——マルチカラー対応FFF方式3Dプリンター「Arco」

マルチカラー対応のFFF(熱溶融積層)方式3Dプリンター「Arco」がKickstarterに登場し、2億5000万円以上の調達に成功している。台湾の3DプリンターメーカーPhrozenによるプロジェクトだ。

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Arcoは、最大300×300×300mmのモデルを最高秒速600mmで造形できる3Dプリンターだ。オープンソースの「Klipper」ファームウェアを実装し、Klipper対応アクセサリー「Chroma Kit」がマルチカラープリントを可能にする。

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Core-XY構造と四方をサポートする強化フレームに加え、重心を低くすることで造形の安定性を高めている。プリントヘッドは、エクストルーダーギアからホットエンドの距離を最短化し、ノズルの最高温度を300℃にすることで、正確かつ素早いフィラメントの押し出しが可能。ヒートベッドの最高温度は120℃で、フィラメントはPLA、ABS、PETG、TPUに対応する。

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Chroma Kitには4色のフィラメントを設置でき、今後は16色まで拡大する予定だ。乾燥剤がプリインストールされており、フィラメントの状態を検知する複数のセンサーを搭載する。高精度な切り替えと送り出しができ、フィラメントが切れると同色の予備ロールと自動で交換する。PLAとPETGなどの異なる素材の同時造形にも対応し、将来は素材の組み合わせを拡大する。

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5インチのLCDタッチスクリーンからプリントファイルの選択、プリントの開始、エラーの確認などが可能。USBポートを備え、Wi-Fi接続にも対応する。5×5ポイントのオートレベリング機能を搭載し、PEI磁気ビルドプレートは3Dモデルを簡単に取り外せる。本体のサイズは約492×475×620mmで、重さは22kgだ。

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Arcoは、今なら標準モデルを数量限定早割価格649ドル(約9万8000円)で、エンクロージャーモデルを同758ドル(約11万5000円)で入手できる。標準モデルとChroma Kitのセットは、同869ドル(約13万円)で提供する。2024年7月の出荷を予定しているが、今のところ日本への出荷には対応していない。2024年4月7日までクラウドファンディングを実施しており、3月22日時点で1万ドル(約151万円)の目標額を大きく上回る約171万ドル(約2億6000万円)を集めている。

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