同社の手動式射出成形機「INARI」シリーズは、卓上で手軽に利用できるため、素材の成形テストなどに活用されているが、手動射出成形の加圧能力は使用者の腕力に依存するため、成形できる素材に制約があった。今回発売する空圧式射出成形機はエアシリンダーを駆動源としており、約2トンの加圧能力と最大320℃の加熱温度を実現した。これにより簡単な操作のみで卓上で射出成形できるようになった。また、ポリカーボネートを含むエンジニアプラスチックの成形も可能になった。

成形実績のある材料は、PS、PP、ABS、HDPEなどの汎用プラスチックとPC、PBT、PA6などのエンジニアプラスチック、およびセルブレン、ライスレジン、LIMEXなどのサステナブル材料だ。最大押出量は8～35cc（シリンダ内径による）で、動作空気圧力範囲は0.2～1.0MPa 。加圧能力は約2トンで、取り付け可能な型のサイズは厚さ10～80mmだ。

販売予定価格は98万8000円（税込）からだ。なお、本製品は2024年3～4月に同社が実施したKickstarterでのクラウドファンディング時のリターンと同じものだ。