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Raspberry Pi HQカメラと16mm望遠レンズを使った天体観測用デジタル望遠鏡を自作

Raspberry PiとRaspberry Pi HQカメラセンサーを使用した、自作の天体観測用デジタル望遠鏡をRaspberry Pi公式ブログが紹介した。

まるでミニチュア天文台のような外見の天体観測用キット「Pi-lomar」は、Raspberry Pi 4 Model B、動作制御用のPimoroni製RP2040開発ボード「Tiny 2040」(8MB、ヘッダー付き)に加え、Raspberry Pi HQカメラセンサー、Raspberry Pi 16mm望遠レンズ、ステッピングモーター、ステッピングモータードライバー「DRV8825」などを使用している。

Pi-lomar
Pi-lomar

当初はRaspberry Pi Picoを使用していたが、スペックの関係でRaspberry Pi 4に切り替えたようだ。Raspberry Piはヘッドレスモードで動作しており、リモート制御できる。北半球での観測用途で設計しているため、南半球の地域で使用する際には調整が必要とのことだ。

Pi-lomarを作成したMatt Hough氏は、Raspberry Pi HQカメラセンサーが発売された際、Raspberry Piベースのシンプルなデジタル望遠鏡を構築できないかと考えた。その後、この望遠鏡の開発には2年を要し、バージョンアップの回数は12回に及んだようだ。

Pi-lomar

GitHubで公開されているマニュアルのドラフトによると、Raspberry Pi 16mm望遠レンズの他にArducam 50mm望遠レンズでも動作することを確認しているとのことだ。その他のカメラについては、パラメーターファイル内のパラメーターをいくつか変更しなければならず、試行錯誤する必要はあるが、新しいレンズで動作するよう設定することはできるとしている。また、正常に使用できるカメラの焦点距離は50mmが限度だろうとのことだ。

このプロジェクトは、Raspberry Pi HQカメラを使用したセットアップで天体観測用の自動望遠鏡を作成できることを証明しており、Pythonプログラムのコードや3Dプリント用STLファイルはオープンソースで公開されている。ただし、耐候性を考慮していない設計のため、悪天候の際や使用しないときは屋内で保管することを推奨している。

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