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3Dプリンタ活用の日本の義手プロジェクト、ダイソンの国際デザインコンテストで2位

サイクロン掃除機で知られるダイソンと提携する慈善団体James Dyson Foundationによる国際デザインコンテスト「ジェームズ ダイソン アワード 2013」(JDA2013)において、日本から応募された義手「Handie」が2位に入賞した。Handieは低コストで実用的な義手を目指して、専用端末の代わりにスマートフォンを使い初期費用を削減。各部品は3Dプリントされ、耐久性は劣るものの修理しやすいように、各指はユニット化されて取り外しが簡単にできる。

「handie」

「handie」プロジェクトには、東京大学大学院OBの山浦博志氏、近藤玄大氏、千葉工業大学大学院OBの小西哲哉氏の3名が携わった。プロジェクトでは義手を必要とする人にヒアリングを行い、傘をさして荷物を持ったりナイフとフォークを同時に使ったりするなどの単純な動きをサポートする義手の需要があることを知り、高機能だが高価な「筋電義手」は必ずしも必要ではないということがわかったという。そのため、「利き手を補助する」程度の機能を持った低コストな義手づくりを目指した。

専用端末の代わりにスマホを利用する。

「ジェームズ ダイソン アワード」は、受賞者に対してアイデアの可能性を広げ、賞金を利用してプロトタイプの制作を進め、最終的に商品化を目指すことを奨励している。Handieには賞金1万ポンド(約135万円)が贈られた。

JDA2013は1位から3位まであり、1位は上半身用パワードスーツ「Titan Arm」(アメリカ)が受賞。倉庫の労働者などの物を持ち上げる職業や、医療のために開発された。3位は骨折用ギプス「Cortex」(ニュージーランド)で、3Dスキャンと3Dプリントを用いて作られる。強く、軽量で、通気性が高い。

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