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3Dプリンタで作る義手が手の不自由な子どもの未来を明るくする

3Dプリンタ関連の人々が作ったオンラインコミュニティー「E-Nable」では、3Dプリント技術を用いて、従来のものよりはるかに安価な補助具を、手の不自由な子どもたちに提供している。

E-Nableは、ロチェスター工科大学のジョン・シュール(Jon Schull)氏らが結成したコミュニティーで、3Dプリンタのメーカーや、エンジニア、アーティストたちがメンバーだ。

「メーカー製の義手を買うとなると1万ドル以上が必要だが、3Dプリンタ技術を使うことでその費用は50ドル以下に抑えられる」とシュール氏は言う。

生まれつき右手の指がない9歳の少女シェイ(Shea)ちゃんは、去年のクリスマスに新しい手が欲しいと祈った。母親はその願いをかなえるためにインターネットでいろいろ調べて最終的にE-Nableにたどり着いた。E-Nableメンバーのフラッド氏のチームは、E-Nableにある義手のプロトタイプデザインをもとに、シェイちゃんの手に合うようさまざまなデザインを試し、2月に彼女の好きなピンク色の新しい手が届けられた。 

シェイちゃんの新しい手は50ドル以下のコストしかかかっていないが、彼女にとってはもっと高価な義手よりもより適したものになっている。そして、彼女の成長に合わせて作り直すことも容易だ。シェイちゃんの手はオンラインサイト“Shea’s Hand”でオープンソースとして公開されている。また、E-NableのWebサイト“E-Nabling The Future”では、このほかにも多数のデータが公開されている。

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