Genkei、三角柱構造の新型3Dプリンタ「Trino」キット発売
2014/06/04 17:30
Genkeiは2014年5月28日、三角柱構造を採用したFDM方式3Dプリンタ「Trino」の組み立てキットの販売を開始した。「atom」など従来型の3Dプリンタと比較して、3D平面方向の制御を3つの軸で行うことで曲線などの造形がよりスムーズにでき、背の高いものが出力できるようになったことなどが特徴だ。
3Dプリンタで出力しようとしたときの失敗は、プリント開始時に起こることが多いが、TrinoではZ軸の自動調節機構を標準装備することで失敗をなくし、最初から最後まで安定した出力ができるとしている。また、従来比で最大4倍までの高速射出が可能な新型押し出し器を搭載しており、短時間での出力が可能になった。配線や電源、電装系部品はすべてTrinoの底部に収めることで、すっきりと設置でき、持ち運びも容易になっている。
RepRap Community Japan共同発起人でGenkei代表の加藤大直氏は「次世代型の3Dプリンタとして日本で初の本格的な商品。デザインもかっこよくしっかり使える品質の良い3Dプリンタに仕上がっている。3Dプリンタは品質が悪いのが当たり前というイメージがあるが、そのイメージをTrinoで払拭したい」とコメントしている。
Trinoの外形サイズは幅320×奥行き310×高さ605mm、最大出力エリアは直径170×高さ250mm。プリント速度は最大120mm/秒で、最小積層ピッチは25μm(0.4mmノズル時)。プリント可能素材は、ABS、PLA、ナイロン618、ナイロン645、ナイロンブリッジ、超軟質PLA、石膏ライク樹脂、木材樹脂、導電性ABS、熱変色性PLA、SmartABS、PET、T-Glass(PETT)、PET+、PVA、HIPS、ポリカーボネート(新型ホットエンドに変更が必要)。価格は23万7600円(税抜)で6月末から出荷する。