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トークイベントレポート

【大人になってからでも大丈夫】始めてみよう、ものづくり

「作りたいものはあるけど、 1人じゃ作れない。」

:作りたいものはあるんだけど、絶対1人じゃ作れないっていう話もあります。先ほどの森さんの話がすごくいい回答だと思うんですけど、自分で作れないので、ユカイ工学さんとか作れる方と一緒にやって、そのきっかけはMakeとかイベントでつながって、というところなんですよね。

:懇親会で知り合った人で「この人ならこういうことできるな」というのをすごく把握できちゃったというのはありますね。

:いわゆる人脈ってやつですね。誰が何をできるか知るっていう。

:僕自身すごい人見知りというか、なかなか人と仲良くなることは難しい性格なので、そういう場があったからこそ仲良くなれたみたいなところはありましたね。

:あとは最近だとハッカソンのような、デザインができる人、ハード系エンジニアの人、プログラムを書ける人、いろんなスキルセットを持った人同士が即席のグループを作って、そこでみんなでディスカッションをして、プロトタイプ作るイベントもありますよね。

:メイカーフェアは作品を持ってるのが条件だし、ハッカソンだとプログラム書けるとかデザインできるとかスキルが無いといけない気がするんだけど、いわゆる普通のワークショップとかってそれの初心者版じゃないかなぁと思います。

ワークショップにいくと、みんな自分の作品が1個できるわけだから、ものを介して話もできるし、同時になにかしらの技術を手に入れられるという、一石二鳥ですよね。

:ワークショップは、基本的にワンテーマですから、そこで自分のできる引き出しを1つ増やして、じゃ別のとこに行ってもう1つ別の引き出しを作って、4つくらい引き出しができたところで、石川さんが仰ってた「これ×これ」にこのアイデアを入れたら作れるかもしれない、というところに行けるかもしれないですよね。 

「作っても誰も見てくれない」「誰も『いいね!』と言わない」

:森さんはほんとに1人で仕込みiPhone作ってYouTubeに上げたら、何百万回も再生されて、海外からもメールがきてと、すごく順風満帆に事が進んだ印象があるんですけど、実際はどうだったんですか?

:最初は身近な人が見たわけですけど「あ、おかしくなった」とすごく言われたのがショックで……。ほんとに「あいつちょっとおかしい人だと思ってたけど、やっぱり、だった」っていう犯罪者みたいな感じに。公開してから1、2ヵ月後くらいにギズモードがたまたま取り上げてくれて、視聴者数が20~30だったのが2万とかにいきなり増えて、海外から「仲間だ、同志だ」っていうメールがたくさん来ました。僕はたまたま運が良かったというか、きっかけがあったということですよね。

あと、僕の仲間じゃないですけどYouTubeで生活してるような人に話を聞いたんですけどたくさんものをアップすることが大切だと言っていて。

:何度も何度も繰り返して。

:そうそうそう! そういうのが大切なのかなぁとは。もちろんモチベーションの維持も大事ですけど。

:僕自身はデイリーポータルZっていうもともと読者のいるメディアでやってるからその点で苦労したことはないので、この先は編集者としての意見なんですけど、ネットでものを発表するノウハウみたいなものはある。

ものづくりって、思い付いてから段々できていって、完成するっていう過程があるので、SNSとかでその過程を全部出してったほうがいいんですよ。作り始めるところから、今日ここまでできましたというのを、継続的に発信していけば、自分のTwitterのフォロワーはその過程を見てくれる。だから、完成品をいきなり公開するよりも愛着を抱いてくれるというか、あーこうなったんだっていうのを見ててくれるから、すごく好きになってくれる可能性も高いし、何回も出すから露出も増えるわけです。

何回も出すという観点からいうと、途中経過はTwitterに上げてたんだけど、完成図はVineで出してみようとか、何日か経って時間ができたら作った過程をまとめてブログにするとか。形式を変えて何回も出していくと、いろんな人が見てくれるのでいいんじゃないかなと思ってます。


森さんも石川さんもプロのメイカーではないが、周りを巻き込みながら、自分が頭の中でイメージした事を積極的に作品として外に出していくという点では共通している。二人のような発想やプロセスが、これを読んでいるあなたのものづくりのヒントになれば幸いです(fabcross編集部越智)。 

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