越：では次はテーマトークということで、「ものづくりに興味あるんだけど、まだそんなにやってないんだよねぇ」という人にヒアリングをして、できない理由というか、どういうことでつまずいてるんだろう、というのを聞いてきたので、アドバイスをいただけますか。

まず１つ目が「何を作ったらいいの？」。

「いろいろあるのは分ったし、僕もちょっとやってみたいけど、具体的に何作ろうかなってのはあんま浮かばないですよねぇ」みたいな話や「３Dプリンタが欲しいけど何を出したらいいかわかりません」みたいなパターンも聞きます。そういうテーマの見つけ方や作る根本にどういうものがあるのかをお伺いしたいんですけど。

石：僕はロジカルにやってて……わりと「かけ算」なんです。「サーボモーター」と「タイマー」だけですけど、僕の手持ちの技術が2つあります。それから、作風を1つ「嫌がらせ」って決めているんですよ。アイデアって、技術と作風と素材のその3つで決まってくると思うんですよね。今回はサーボを使おうかタイマーを使おうか決めて、作風の嫌がらせを固定して、あとはホームセンターなり100均なりに行っていろいろ見てると、例えばサーボを使って嫌がらせをしたい、しょうゆ差しがありましたってなるとしょうゆかけ過ぎ機みたいのができます。サーボを使って、嫌がらせをして、かつメガネを使おうとなったらメガネの指紋つけ機みたいのも作れる。自分の持ち駒とものを組み合わせると意外にアイデアって出てくるのがわかると思います。

越：森さんはどうですか？ 仕込みiPhoneとか仕込み筋肉とかどういう風にテーマを見つけてくるんですか？

森：結構はっきりとしてて「最先端」のものを使うっていう。iPhoneとかiPadとか、脳波です！
ミーハーなんですけど例えばiPhoneが出た当時はアプリを駆使するんじゃなくて、iPhoneそのものを使おうと。何か最先端のものがあるとすごく安心するみたいなところはあります。これからドンドン出てくる技術も楽しみみたいという。

石：注目してる最新の技術はありますか？

森：iWatch、iWatch！

越：iWatchというテーマがあったとして、そこから具体的なアイデアに落とし込む方法はあるんですか？

森：たいてい頓挫するし､今のところ全く思い付かないですけど……。
最先端なものって、もうそれだけで「武器」なところがあるというか､ホットトピックスみたいなところあるじゃないですか。なんか乗っかっちゃえみたいな。といいつつ、最近僕が作るものは最先端じゃなくなってしまって。傘にししおどしをつけたもので、雨降ったらカコーンって音が鳴るというのなんです。ま、特に反響はなかったんですけど（笑）そういうローテクなのも、なんだかんだいって好きです。