Nintendo Laboのダンボールにはすごい技術がたくさん詰まっていた——自作のためのダンボールの知識とおまけAIデータ付き
「Nintendo Labo」のダンボールすごくないですか!?
私はとても感動しました。マニュアルが分かりやすいとか、子どもが仕組みを学べるとかはもういいんです。ダンボールの設計がとにかくよく考えられていて、ハサミやのりがいらなくて、ラッチギア構造、バネ構造などいろんな仕掛けがあります。もう記録用の写真を撮るのも忘れるくらい集中して組み立て続け、Nintendo Laboのダンボールについてずっと賞賛しておりました。
そして自分でもダンボールを使って、何か面白い遊びを作りたいと思ってみたのですが、TwitterやYouTubeなどで上がっている「やってみた」系の動画はピアノを本気で演奏するとか、ふつうの工作で遊びを作るとか、意外とNintendo Laboっぽくダンボールをちゃんと作っている人が少ない……。任天堂のサイトで1枚162円(税込)で販売していたり、データをPDFで公開していたりしているので自作する必要はあまりないというのが、背景にあるような気もします。
でもやっぱり自作でNintendo Laboのダンボール側を作ってみたい。そう思い今回はNintendo Laboで使われているダンボールから徹底的に調査しました。そして少しでも自作ダンボール設計のハードルを下げるべく調べた内容について語り、そして自分でダンボールの設計をするところまでやっていきます。
自作するために必要なもの
- 板ダンボール(1.5mm厚)
- Adobe Illustratorなどの設計用のソフト
- レーザーカッターやカッティングプロッターなど、データをもとにダンボールをカットする機械
Nintendo Laboで使われているダンボールは厚すぎず薄すぎない、実測値で1.5mmの厚みのダンボールでした。この厚みが折り曲げなどの作業がしやすく、そして子どもが遊ぶための強度を保てる厚みだと、実際に組み立てると感じることができます。
Nintendo Laboで使われているダンボール
一般にダンボール業界では間の波形のことをフルートといい、この高さを基準に規格が分かれています。JIS規格ではA、B、Cの3種類のフルートが規定されているのですが、それ以外にも一般的にE、F、Gフルートと厚みが薄くなって続いていくようです。
Nintendo Laboのダンボールが1.5mmあるので、おそらくはこのEフルートを採用しているようなのですが、確証はありません。購入したダンボールとも比較しましたが、やはりメーカーによって微妙に規格が異なるようでフルートの密度が若干違いました。
ただし、BloombergによるとNintendo Laboへダンボールを供給している会社は、ダンボール国内最大手のレンゴーとなっています。レンゴーさん、もしこの記事を見ることがあればNintendo Labo規格の板ダンボールの小売をなにとぞよろしくお願いします。