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キーサイト、6万円台からの多機能オシロスコープ「InfiniiVision 1000Xシリーズ」発表

キーサイト・テクノロジー(以下キーサイト)は、エントリーユーザーをターゲットにした低価格のオシロスコープ新製品「InfiniiVision 1000Xシリーズ」4機種を2017年3月2日に発表し、販売を開始した。価格は6万円台からと同社のオシロスコープとしては非常に低価格ながら、上位機譲りのコア技術を搭載、さらにファンクションジェネレータや周波数解析などの機能も内蔵した。学習用のコンテンツも標準装備する。汎用開発、教育機関、ホビー向けに最適の製品としている。

電子計測器メーカー大手のキーサイトは、高性能で多機能なオシロスコープ製品で知られ、オシロスコープ市場(金額ベース)ではNo.1シェアを誇る。オシロスコープの価格帯はかなり広く、1台あたり数万円程度のものからハイエンド製品では6000万円もするものまである。これまでキーサイトのオシロスコープはユーザーから“性能も良く高機能でいいけど価格も高い”というイメージで捉えられることが多かったというが、InfiniiVision 1000Xシリーズによって、台数ベースではオシロスコープ市場全体の9割を占めるエントリークラスでシェア拡大を狙う戦略だ。 

「InfiniiVision 1000X DSOX1102G」 「InfiniiVision 1000X DSOX1102G」

InfiniiVision 1000Xシリーズは上記機種と同じカスタムASIC「Mega Zoom 4」を搭載し、帯域幅が50MHz/70MHz/100MHz、チャネル数は2、毎秒5万回の波形更新レート、サンプリングレートは1GSs/sまたは2GSa/s、メモリ長100kptsまたは1Mpts、垂直感度500uV/div~10V/divなど、他社の同価格帯製品を大きく上回るスペックを持つ。さらにこうしたオシロスコープの基本機能に、シリアルプロトコル解析、デジタル電圧計、周波数カウンター、ファンクションジェネレータ、周波数応答解析(ボード線図)といった5つの測定器を加えた(一部機能はオプション)、“6 in 1”の多機能製品だとアピールしている。

InfiniiVision 1000X4機種の内訳と価格は、帯域50MHzの「EDUX1002A」が6万2105円、帯域50MHzで波形発生器内蔵の「EDUX1002G」が8万6392円、帯域70MHzの「DSOX1102A」が8万6392円、帯域70MHzで波形発生器を内蔵した「DSOX1102G」が11万679円。DSOX1102AとDSOX1102Gはオプション(2万8152円)で帯域を100MHzに拡張できる。

また、InfiniiVision 1000Xシリーズには、教材用シグナルライブラリを内蔵し、Webサイトを通じて対応する学生向けのコンテンツ「オシロスコープ・ラボ・ガイド」と教師向けコンテンツ「オシロスコープの基礎(スライド)」を標準で提供する。学生がこれらを使ってオシロスコープの使い方を学べば、就職先でもすぐに本格的なオシロスコープを使いこなせるとしている。低価格と合わせて教育機関での学習用オシロスコープとしての採用を狙う。

なおキーサイトでは3月31日まで「春のオシロスコープ祭り」として、計125台の同社オシロスコープが抽選で当たるキャンペーンを実施中。また、「キーサイト×DMM.make AKIBA 春のオシロスコープキャンペーン」として、DMM.make AKIBAに設置されているInfiniiVision 1000Xを使ってDMM.make AKIBAの投稿Webサービス「モノづくりログ」に記事を書いた先着20人にノベルティグッズ、最優秀記事にはInfiniiVision 1000Xを贈呈するキャンペーンも実施している(4月26日まで)。

InfiniiVision 1000Xイメージビデオ

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