パナソニック、IPカメラをIoTデバイスとして活用できる「Vieurekaプラットフォーム」を開発
2017/06/08 17:00
パナソニックは、複数台のIPカメラによる状況監視が可能なシステム「Vieurekaプラットフォーム」を開発した。
同社によれば、通常IPカメラの画像認識機能はハードウェアやファームウェアとして実装されているため、実現できる機能が限られている。Vieurekaプラットフォームでは、クラウドによる画像認識機能の入れ替えと制御(実行/停止/設定値変更)、状況監視(処理負荷監視など)ができるVieureka対応カメラを使い、用途に合わせたカスタマイズを実現している。
一般的なIPカメラからの動画情報をクラウドに送った上で処理するシステムでは、取り扱うデータ量の増大による処理速度の遅延などが問題になる。そこで、Vieurekaはこれを解決するため、カメラ内で画像処理を行い、その認識結果のみをクラウドに送信している。これによりトラフィックやクラウド側の負荷を抑えつつ、カメラ設置台数を増やすことができるという。
また、クラウドアプリ(Vieurekaマネージャー)では、各カメラの状態監視、画像認識機能のアップロードと制御/状況監視、ログ取得といった操作を全てブラウザ上で完結できるため、パソコンを使わずにIPカメラとクラウドのみでシステムを構築できる。加えて、カメラや画像認識機能に異常が発生した場合にはEメールで通知する機能もある。
すでにVieurekaプラットフォームを活用した「人物検出を用いた店舗向け来客分析サービス」と「従業員入退室管理システム」が、それぞれトライアルカンパニーと東京フードで稼働中だ。従業員入退室管理システムについては、2017国際食品工業展(FOOMA JAPAN 6月13~16日、東京ビッグサイト)において、食品施設計画研究所ブース内で連携先企業であるニッコクソフトより出展予定だ。