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磁場で音を制御する——3Dプリント製アクティブメタマテリアルを開発

南カルフォルニア大学土木環境工学科のQiming Wang准教授らのグループが2018年4月11日、磁場を使って遠隔でオン/オフできる3Dプリント製音響メタマテリアルを開発したと発表した。ノイズキャンセラーや振動抑制装置、音波遮蔽技術への利用が期待されるものだ。研究成果は『Advanced Materials』に論文「Magnetoactive Acoustic Metamaterials」として記載されている。

Wang准教授によると、「音や光を制御することができる特異性を示すメタマテリアルは、これまで製造後に形状を変えることができず、その特性を変更することもできなかった。そこで、柔軟性の高い材料を使い、外部刺激によってその形状や特性を変えることに成功した」と語る。

研究グループは、鉄粒子を格子構造に含む変形可能なメタマテリアルを3Dプリントした。このメタマテリアルは外部からの磁場によって格子座屈が変調、メタマテリアルとしての性質が変化するという特徴を備えている。磁場の印加による特性変化は、迅速かつ可逆性があるという。磁場はメタマテリアルを圧縮し、音波や機械的振動が材料に伝達した瞬間に特定の周波数を遮断するというユニークな性質を示す。

今回開発されたメタマテリアルは、負の弾性率と負の密度という通常の物質とは異なる特性を示す。負の弾性率を持つ材料を指で押すと、反発を指に感じるのではなく逆に指が引き込まれるような力を受け、負の質量密度を持つ材料を指で押しのけようとすると、逆に指の方に移動するという。そのため、弾性率か質量密度のいずれかが負の値を持つ材料は、局所的共鳴によって音波や振動を材料内にトラップして通過させない。

そして研究チームは磁場を印加することでこのメタマテリアルの格子座屈を変え、弾性率と密度の正/負を独立してコントロールすることに成功した。具体的には、弾性率と密度が共に正の値となる「ダブルポジティブ」、弾性率と質量密度が共に負の値となる「ダブルネガティブ」、弾性率と質量密度のいずれかが負の値となる「シングルネガティブ」の状態を作り出したところ、ダブルポジティブとダブルネガティブでは音波が通過し、シングルネガティブでは音波がブロックされることを確認した。

現在3Dプリントできるメタマテリアルは、1μm~1mm程度のビーム径に限られる。ビーム径が小さいと高周波に、ビーム径が大きいと低周波に影響がでるという。研究チームは、今後は製造システムを改良することで、より広範囲な波長が制御できるメタマテリアルを作り出したいとしている。

fabcross for エンジニアより転載)

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