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無線方向探知機やパッシブレーダーにも使える——RTL-SDRボード「KerberosSDR」

チューナー4個と広帯域ノイズソースを搭載するRTL-SDRボード「KerberosSDR」がIndiegogoに登場し、目標額の約50倍もの資金を集めるほど人気を博している。

KerberosSDR

KerberosSDRは、2個以上のRTL-SDRドングルを同期させると可能になる位相コヒーレントをより活用しやすくするために開発されている。チューナーチップ「R820T2」と「RTL2832U」を搭載したメインボード、ノイズソースとサンプルを同期させるキャリブレーションボード、ボードとノイズソースを接続するケーブル、金属製エンクロージャーなどで構成。5V USB電源、micro USBケーブル、Linux搭載デバイス(PC/Tinkerboard/Odroid XU4など)は自分で用意する必要がある。メインボードにUSBハブを内蔵しているので、USB接続は1カ所だけでよい。

KerberosSDR

オープンソースのカスタムデモソフトウェアを提供しており、広帯域ノイズソースの切り替えはソフトウェアが行う。ビームフォーミングの他、自分でアンテナを用意すれば無線方向探知機やパッシブレーダーとしても使える。無線方向探知機用には全方向性アンテナ4個、パッシブレーダー用には指向性アンテナ2個を用意する必要がある。

KerberosSDR

KerberosSDRを使うと、パッシブレーダーを使って車両や船舶、ADS-B信号を送信しない飛行機などをモニタリングしたり、無線方向探知機を使ってVHF/UHF局のノイズ、干渉、妨害、身元不明電波などの発信源を特定したりするなどいろいろ活用できるという。

KerberosSDR

KerberosSDRの周波数範囲は24MHz~1.7GHz、ADCサンプルレートは2.4MSPS、ビット深度は8ビットだ。

KerberosSDRの予定小売価格は150ドル(約1万6800円)で、今なら数量限定の早割価格115ドル(約1万3000円)で入手できる。2019年1月の出荷を予定しており、日本への送料は20ドル(約2200円)だ。

KerberosSDRは、Indiegogoにて2018年11月中旬までクラウドファンディングを実施中。2018年10月16日時点で、1000ドル(約11万円)の目標額の50倍近い約4万9000ドル(約550万円)を集めている。

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