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伸縮に強いスーパーキャパシタを開発——カーボンナノチューブの“森”を利用

ミシガン州立大学の研究チームは、カーボンナノチューブ(CNT)を利用して伸縮性に優れたスーパーキャパシタを作製した。医療分野をはじめとするウェアラブルデバイスへの伸縮可能な電源として適用できる。研究成果は、2019年4月24日付けの『Advanced Energy Materials』に掲載されている。

医療分野では現在、表面がでこぼこしている人体の皮膚や組織にも設置できるよう、伸縮性に富んだウェアラブルデバイスの開発を進めている。そこには、長持ちして耐久性のある優れたウェアラブルバッテリーも必要だ。

Changyong Cao助教授率いる研究チームは、そういったウェアラブルデバイスへの電力供給のために新しい伸縮性を備えたスーパーキャパシタを開発した。CNTベースのスーパーキャパシタは他にも知られているが、彼らの開発したデバイスは何千回もの引っ張り試験にも耐え、元のサイズから800%まで広げても確かな性能と安定性を示していた。

成功の鍵は「CNTフォレストをしわくちゃにするという革新的なアプローチだ」とCao助教授は語る。CNTフォレストとは、CNTがウエハ上で木のように垂直に成長したもので、まるで“森”のように見えることからそう呼ばれている。ただし、森といってもその高さは10~30μmしかない。

エラストマー基板に転写され、しわが寄ったCNTフォレストは伸縮性のあるパターンを形成する。その表面はまるで毛布のようにも見える。研究チームは平坦な薄膜を厳密に製造するのではなく、CNTフォレストを3次元的に相互に連結させることで広い表面積を持たせ、良好な電気伝導性を維持することに成功した。

信頼性が高く堅牢であることも特徴だ。しわが寄ったCNTフォレストは一方向または二方向に繰り返し伸ばしても、性能と安定性を維持していた。ほかの設計では効率が落ちるか破損する、または一方向にしか伸ばすことができないという。

さらに、CNTフォレストに金属酸化物のナノ粒子を装飾することも簡単なため、今後、比容量とエネルギー密度の改善も考えられる。

今回開発した伸縮性スーパーキャパシタは、大きな変形にも耐え、複雑な表面にも適応できる電源内蔵型電子デバイスとして、ウェアラブル電子機器、表皮型または埋め込み型電子機器、医療機器への利用が期待できる。将来、病気の発見、治癒のモニタリング、開業医とのコミュニケーションもできるかもしれない。

fabcross for エンジニアより転載)

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