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MIT、足首や膝用の3Dプリンター製フレキシブルメッシュを開発

Image: Felice Frankel

米マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームは、3Dプリンターを使って柔軟性と強靱性を兼ね備えたメッシュ素材を作製した。筋肉や腱といった柔らかい組織を支え、体の形状や動きに沿うように設計できるため、足首や膝の装具、埋め込み型デバイス用にカスタムメイドが可能だ。研究結果は、2019年6月19日付けの『Advanced Functional Materials』で公開されている。

3Dプリンターの発展のおかげで、補聴器、歯冠、義肢といった医療デバイスを、個々の患者に合わせて作りこむことが可能になってきた。しかし、これらは主に骨や体の硬い部位の置き換えやサポートのために設計されるため、硬い材料で作製されることが多い。

今回研究チームは、布地やコラーゲンの特性や構造から着想を得て、ウェアラブルデバイスに適した丈夫でしなやかな素材を開発した。「この研究は、軟部組織を支える際に必要となる機械特性と幾何構造に焦点を当てた点で新しいものだ」と、論文の筆頭著者のSebastian Pattinson氏は語る。

研究チームは、熱可塑性ポリウレタンをベースに、波状のメッシュパターンを3Dプリントした。伸縮性は波の形状で調整できる。足首のサポーターを試作し、足首が内側には回転しないように働くメッシュ構造を設計できたことを確認した。

ただし柔らかいだけでは、用途が限られる。例えば埋め込み型ヘルニアメッシュには、ある程度の硬さも必要だ。これを解決するため、ステンレススチールファイバーを弾性メッシュで挟み込む方法を考案した。メッシュはある程度までは容易に伸びるが、それ以上は筋肉が過負荷の状態にならないようにサポートする構造だ。

メッシュのしなやかさの理由は、プリント方法にもある。積層造形法は、熱いフィラメント状のポリマーを一層ずつ積み上げて造形するが、プリントノズルを少し上げると、ノズルから出た材料が下の層に接するまでに少し時間がかかり、その間に材料が冷やされる。接着性が弱まる代わりに、フィラメントに自由度が生まれ、ふわっとした質感を持たせることができたという。

さらに、縦方向に引っ張ると横方向にも膨張する特殊なオーゼティック構造を取り入れたメッシュもデザインした。これは膝関節のように曲がった部位にもよくフィットし、サポーターとしての機能を果たすことが分かった。

「この技術のすばらしい点は、その単純さと汎用性にある。普通のデスクトップ3Dプリンターを使って、軟部組織に正確に合うメッシュが作れる」と、共著者のHart准教授は語る。

また、Pattinson氏によると「人体に適合する、あらゆる種類のデバイスを作り出せる可能性がある」という。手術用メッシュ、装具、ステントのような心臓血管装置など、様々な用途への適用が期待される。

fabcross for エンジニアより転載)

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