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Boeing AustraliaとTitomicが業務提携——「グリーンな」チタンを使った宇宙向け部品製造へ

航空機大手Boeing Australiaは2021年12月21日、オーストラリア・メルボルンの産業用金属3DプリンターメーカーTitomicと業務提携契約に締結したと発表した。同国内で入手できるサステナブルなチタンを素材に使い、宇宙分野向け部品の開発、製造を目指す。

Titomicは2021年、オーストラリアのチタン資源を使った宇宙船や人工衛星向け部品の生産の調査や商業化を目的に、同国政府から近代製造イニシアチブ(Modern Manufacturing Initiative)の助成金232万5000豪ドル(約1億9270万円)を取得している。

この協業により、Boeingが設計や生産技術の知見を提供することで、Titomic独自の最先端の動的融合(kinetic fusion)AM技術を活用した宇宙分野向け部品の生産を支援する。手始めに、オーストラリア国防軍(ADF)による衛星通信システムプロジェクト「JP9102」への適用を目指すとしている。

両社によると、「グリーンな」チタンの入手は容易で 同等品より環境的にサステナブルであり、天然鉱物では必要となる大規模な精錬処理プロセスが不要なため、大幅な時間とコストの削減にもつながる。TitomicのAM技術とグリーンチタンを用いた、ラージスケールな3Dプリンティングで生産した高強靭性で高品質な軽量コンポーネントは、将来的に宇宙分野において広範なアプリケーションへ活用されることが期待されるとしている。

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