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化石燃料から再生可能エネルギーへ人材移行が加速——デジタルスキルを重要視

エネルギー産業に専門的に関わる1万人を対象に、161カ国で実施された調査「Global Energy Talent Index(GETI)」によると、気候変動への関心の高まりから、石油およびガス産業、または電力産業から再生可能エネルギー産業へ、人やスキルの移行が進みつつある。また、優れたデジタルスキルに対する需要が高く、業界を超えた人材の移動も活発だ。

石油およびガス産業、電力産業といった部門では、80%以上の人が3年以内にほかのエネルギー部門へ転職することを検討中で、最も人気があるのは、再生可能エネルギーだという。こうした人材の移動は既に始まっていて、再生可能エネルギーへ転職した人の約3分の1は石油およびガス産業からだ。

職場に留まるか離れるかの判断基準としては、労働者の85%以上が「ESG(環境、社会、企業統治)」を挙げている。そのため、クリーンエネルギーへの移行の遅れは大きな課題で、多くの労働者が離職するリスクがある。逆に、脱炭素化への取り組みは、業界内外を問わず多くの専門職を引き付け、従業員の満足度、雇用と定着を高める可能性があると考えられる。

再生可能エネルギー部門においては、急激な技術革新に対応するため、技術的なスキルを社内よりも同業他社に求める傾向が高く、限られた人材をめぐって競争が激化している。人材不足は報酬の増加につながり、昨年は40%の技術者が昇給し、減給したのは11%だった。石油およびガス産業では、昇給が31%、減給が21%だったことと比べると、魅力的な分野と言えるだろう。ただし、転職を考える技術者も多く、テクノロジー業界をはじめ、スキルを重複している石油およびガス産業への流出もある。

COVID-19をきっかけとしたロックダウン、リモートワークなどの影響もあり、エネルギー業界ではDX(デジタルトランスフォーメーション)も加速した。石油化学産業では、従来のプラントやプラットフォームがデジタル化によって新たな脅威にさらされ、サイバーセキュリティはAIやロボット工学と並んで、もっとも重要なデジタルスキルとなった。

ただし、ここでも急速な変化に対して社内の技能が追い付かず、企業は外部に人材を求めているのが現状だ。社内教育や新規採用より、AIや自動化を進める企業も多い。回答者の33%が、デジタルに対応できる技術と能力を有利と考えている。

fabcross for エンジニアより転載)

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