移動しても同じデバイスが周辺にあると警告表示——Raspberry Piベースの追跡者検知ツール
2022/10/20 08:00
Raspberry Piベースの追跡者検知ツールをRaspberry Pi公式ブログが紹介した。情報セキュリティコンサルティング会社Argelius Labsの創業者であるMatt Edmondson氏が、友人を助けるため解決策を探すうちに、役立つものを作ろうと決めて作製したものだ。
自分が尾行されているかどうかを確認することは、自分自身や家族の安全確保のためにも大切なことだ。Edmondson氏によると、他人を追跡するためのツールはたくさんあるが、他人に追跡されているかどうかを把握するためのツールは少ないという。
市販の部品とPythonコードを使用するこの検知ツールは、ユーザー周辺のWi-FiやBluetooth機器をパッシブに検出して、毎分、60秒前に検出したデバイスを取得し、その中に5~10分前、10~15分前、または15~20分前にも検出したことがあるデバイスを発見すると、警告してくれる。
警告と同時に、そのデバイスのMACアドレス、ネットワークの種類(Wi-FiアクセスポイントあるいはBTLEなど)、デバイスの種類、以前検出した時間帯などの詳細をタッチスクリーンに表示する仕組みだ。
ツール全体は、靴箱ほどの大きさの防水ケースに収められている。Raspberry Pi 3がオープンソースソフトウェア「Kismet」を実行し、Wi-Fiカードと無線信号検出器が周辺のデバイスを探索する。電源にはモバイルバッテリーを採用しているが、通常のAC電源も使用できるようだ。
Kismetは無線ネットワーク検出、パケットキャプチャー、侵入検知などができるソフトウェアで、近辺に存在するスマートフォンやタブレットが、Wi-Fiを探したりBluetooth機器に接続しようとしたりする際に発射する電波を検出する。KismetはWi-FiやBluetoothの他にSDRやZigBeeなどにも対応しているが、Edmondson氏は、将来的にはGPSトラッキング等にも対応予定としている。