Maker Faire Tokyo 2014注目のMaker
ネット論争に終止符!?「きのこたけのこ判別機」がかわいい
開発のきっかけはMaker友達
きのこたけのこ判別機は、画像識別技術とロボットをテーマに何か面白いものが作れないかと考えていた矢先、Maker Faireなどのイベントでよく会う友人から「きのことたけのこを判別する機械をきりんさんが作ってくれないかな」とTwitter上で振られたのが開発するきっかけだったという。
振り分ける部分の機構は、ベルトコンベアやターンテーブルなどさまざまな案があったが、学生時代にサークルでロボットを開発していたきりんさんにもなじみがあって、ユーザーにも動きがわかりやすいという理由でロボットアームが採用された。
画像認識技術を学んでいたきりんさんの手にかかれば、きのこの山とたけのこの里を判別するのは楽勝と思いきや、さまざまなハードルがあったという。
「お菓子は工場で生産されていて、ある程度形状も決まっているので簡単にできるだろうと思っていましたが、いろんな所に持って行って試してみると、場所ごとに映り込み方が違う影の影響が大きくて、きのこがたけのこに見えたりして最初はうまくいきませんでした。さまざまな画像処理のアルゴリズムを試して、どんな条件下でも変わらない法則を探したりして、自分の知識と経験を総動員してようやく実現できた感じですね」
それでもプログラミングは1カ月程度で終わり、プライベートの時間の合間を使って半年ほどかけて1号機が完成。その後、部品をアップグレードし改良を重ねた2号機をMFT2014で展示する予定だ。
「もともと動画にするために作ったのに、動画を作る前からいろんなところで取り上げていただいて驚いています(笑)。まだ実装していない機能や改善できるところがあるので、完成したら自分でもニコニコ動画にアップしようと思います」
きりんさんがMFTに出続ける理由
「相手の顔が見える状態で直接話が聞けるのが良いですね。MFTはお子さんや一般の人も多く来るので、そういう人たちに自分の作品を見てもらういい機会です。自分と同じ趣味の人と話すのもいいんですけど、全然電子工作のことを知らない人から『面白いね』って言ってもらえるのが面白いし、Makeに出たことでいろんなつながりが生まれ、新しいアイデアが浮かんだりして、そういったやりとりが自分のためにも相手のためにもなるところです」
MFT2014では、技術よりも動きのシュールさや見た目を楽しんでほしいという。
「どの作品もエンターテインメント作品として楽しんでもらうために作っているので、使っている技術はさておき、純粋に楽しんでもらえたらいいなと思います。」
ブースではきのこたけのこ判別機以外にも「必ず6が出るサイコロ」も出展予定。ニコニコ動画から飛び出した楽しい作品に触れてみてはどうだろうか。