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寝てばっかりじゃもったいない! お正月の新しい過ごし方「正月工作」のススメ

あけましておめでとうございます。2020年もfabcrossをよろしくお願いします。

みなさん、お正月はいかがお過ごしですか? 箱根駅伝見ましたか? おせちを食べて、お雑煮食べて、みかんを食べて、お酒を飲んで、食っちゃ寝食っちゃ寝してますか? それ、由緒正しき日本のお正月の過ごし方です。でも、2020年になったことですし、ちょっと違うお正月にしてみませんか?

fabcrossが提案する新しいお正月の過ごし方、それが「正月工作」です。簡単に説明すると、お正月にお正月らしいものを作ろうぜ! ってことです。

ということで、正月工作を行ってくれるのはこの二人。

(左)淺野義弘さん(fabcross編集部ライター) (右)キョウコさん(ギャル電) (左)淺野義弘さん(fabcross編集部ライター) (右)キョウコさん(ギャル電)

夏休みの宿題工作でもご登場していただいたこの二人に、お正月らしい工作をしていただきました。どうぞ!

ギャル電正月工作はパリピ鏡餅!

まずはキョウコさんから。材料はこんな感じです。

鏡餅とか電子部品とかいろいろありますね。何作るんですか?

キョウコ

キョウコさん

「パリピ鏡餅。この鏡餅ってマジで電子工作向きっていうか。中が空洞で、いろいろ仕込みやすいのがすごくいい感じ」

パリピ鏡餅…。なんかおもしろそうな響きですね。

キョウコ

キョウコさん

「これ、LEDにICチップが入っていて、電池をつなげるだけですぐ光るの。アリエク(AliExpress)で100個120円送料込みとかで売っててマジうけるんだけど。これをこのボードにくっつけて配線して電池入れたらすぐ光るの面白くない? これインド仕込みだから」

インド!?

キョウコ

キョウコさん

「インドの人による工作動画とかYouTubeでよく見てんだけど、なんかLEDを竹細工みたいに編んでたりするから、すげえクール。なんかテクノロジーを乗りこなしている感じすんだよね」

そうなんですか、電子工作のトレンドはインドなんですね。

こちらの部品は、また別ユニットのよう。

Arduino基板とシリアルLEDリング(WS2812B)で、くるくる回るように光るみたいです。もちろんプログラムコードは拾いもの。コピペ上等。

キョウコ

キョウコさん

「このシリアルLEDリングはモーターと連動させる。モーターの回転に合わせてLEDがピカピカ光るから。マジキレイだし」

鏡餅にモーターをセッティング。三方の上面にシリアルLEDリングもセット。

そしてモーターシャフトの先には、初めに作ったLEDをホットボンドで接着するための土台を付けました。モーターが回転すると、この円盤が回転するという仕組み。

キョウコ

キョウコさん

「ホットボンドは宗教みたいなもん。一度ハマると抜け出せないね。接着はもちろん、絶縁もこれでやる。ストリートで電子工作を学んだヤツらは、絶縁はだいたいホットボンド。でもホットボンドは永遠じゃない」

電子工作の世界にストリート派とかあるんですね……。モーターにはスイッチを取り付けています。

ちゃんと金のダイヤルノブも用意していますね。ギターのTONEノブです。そんな派手なの、よく見つけましたね……。

キョウコ

キョウコさん

「これでモーターの回転を制御するし。逆回転できるとテンション上がんね?」

まあ、上がりますよね。で、三方の穴を利用してスイッチなどをホットボンドで接着。モーターは三方の上面に固定して、その上に鏡餅をセットします。

回転LED板の上には、ダイダイ(プラスチック製)をホットボンドで接着。モーター用の電池ボックスは三方の背面にセット。Arduinoにはモバイルバッテリーで給電という感じになりました。鏡餅、三方ともの空洞が多いので、中にいろいろ仕込むのは向いていそう。

では、どんな風に動くのか、ご覧あれ!

すっげーーめでたい! 「赤と白でお正月意識した」とはキョウコさんの弁。そしてなんとなくインド味ありますね。こういう鏡餅、商品化されてないのかな。バーとかに置いてあってもよさそうです。

キョウコさん、ありがとうございました。

エアダンサー獅子舞で一年の健康を祈願

さて、もう一人の正月工作員、淺野君は何を作るのでしょうか。

淺野

淺野

「僕は、住宅展示場やパチンコ屋の前でふわふわ踊っている、エアダンサーで獅子舞を作りました」

どうやら、あれはエアダンサーというもののよう。専門業者がいくつかあり、公式動画で作り方もあったとのことで、それを参考に獅子舞エアダンサーを作ろうということのようです。

メインの材料は、レインコート。それも東急ハンズなどで売っている、500円ほどの割といいものを使っています。

淺野

淺野

「100円ショップのものだと素材的に今回の用途には使えなくて。UVプリンターで印刷するつもりだったので、PVC(ポリ塩化ビニル)という素材のものを探して買ってきました」

これを胸の部分から下を切り取り、素材化。

2枚調達。これに、獅子舞のイラストをUVプリンターで印刷しました。2枚に分けているのは、UVプリンターの印刷サイズの問題のようです。

なかなか味わいのある風景ですね。正月のおめでたい感が出ています。

淺野

淺野

「獅子舞をプリントしたものを筒状にするために、ミシンで縫い合わせました」

ミシンも使いこなせるなんて、すてきな男子ですね。

そしてつなぎ合わせたものがこちら。おお、なんかそれらしくなってきました。ちなみに直径は、ドライヤーの口に合わせているそうです。

淺野

淺野

「メーカーの作り方動画のなかに、上の方を切るときらびやかになりますというようなアドバイスがあったので、それに従い獅子舞の髪の毛をぴらぴらした感じにしてみました」

芸が細かいですね。とりあえずこれでエアダンサー獅子舞は一応の完成です。

これはテスト風景。ドライヤーの風を利用して獅子舞が踊るというわけです。HOTで長時間運転すると、獅子舞が柔らかくなってしまうので、基本はCOOLが良さそう。ここぞというときだけTURBOとか使いましょう。

この黒い布は獅子舞が舞うための舞台です。中央にドライヤーの口のための穴を開け、その周りは四角くなるように補強しています。

手前にあるのは肉球ではありません。門松です。この門松ももちろん手作り。

レーザーカッターで切り出した透明のアクリルを緑に染色しました。東急ハンズで手に入る、大阪化成品の「SDN」という樹脂用染料を水に溶かし、温めながら数分煮込むときれいに色が付きます。

さあ、セッティングです。ドライヤーを獅子舞のお尻にセットして、それを黒い布のステージに挿し入れます。それでは、エアダンサー獅子舞の舞をご覧ください。

獅子舞に頭をかまれるとその一年は健康に暮らせる、なんていう言い伝えがありますが、最近獅子舞が各家庭を回ってくることなんてありませんよね。そこで、このエアダンサー獅子舞でご家族の健康を祈願してみるなんていかがでしょうか?

せっかくのお正月、工作でもしませんか?

ということで、2020年の正月工作はここまで。お正月だからって何もしてないと、勘が鈍ってしまいます。ちょっと工作でもして、お正月明けのウォーミングアップをしてみませんか?

それでは、また来年!

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