——世代を超えて多くの人をひきつける魅力とはなんでしょうか？

UGEARS：一つは外観に施されたデザインではないでしょうか？ 私たちのHurdy-Gurdyには、ケルトやスカンジナビアの中世の職人の手による芸術に触発された独特のデザインが施されています。
精巧なデザインを製品に反映できるのは0.1mmの精度で合板をカットできるレーザーカッターのおかげです。

もう一つはメカニズムだと思います。電気は一切使いません。ハンドルを回すことで動力を生み、それをギア、クランクなどと組み合わせたメカニズムのみによって伝え、演奏を可能にしています。
作りながら中世の機械を知り、当時の職人たちの魂に触れることができるのも大きな魅力だと思います。演奏の間、回転するギアを観察することができ、その素晴らしさを実感できます。

——なぜクラウドファンディングを使おうと思ったのですか？

UGEARS：クラウドファンディングは、イノベーションを起こすような新しい製品に興味のある人々の層を広げるベストな方法だと思います。
私たちはKickstarter上でのコミュニケーションが大好きです。それはメカニズムや古い楽器への愛や、製品化というアイデアとミッションを世界中の人たちと共有できるからです。kickstarterのユーザーからはすばらしい刺激を受けました。それらを製品に生かす努力もしていきたいと思います。

——最後に、UGEARSの歴史やポリシー、将来の戦略などについて教えてください。

UGEARS：UGEARSは人々がノスタルジーを感じる歴史上の機械や道具を木製の手作りキットで提供する会社です。
どの製品は自分で組み立てることで、メカニズムの原理を理解を促します。どれも自宅のテーブルで組み立てられますし、必要な道具は自分の手と根気と組み立て説明書だけです。組み立てに接着剤は使いません。説明書に沿って部品を組み合わせていくだけです。また、動力源に乾電池などは使わず、代わりに手、輪ゴム、重力などを使っています。各製品は単なる造形物ではなく、メカニズム上の偉大なアイデアの集積体であり、その美しい世界を身近に感じさせてくれる芸術品なのです。

今や私たちの製品は五大陸・85の国の人々に生活に潤いを与える商品として、すばらしいギフトとして、受け入れられています。また、私たちを支えるコミュニティーがアメリカ、アジア、カナダやヨーロッパなどにあります。将来の戦略に関してですが、トラムライン（a Tram Line）、鉄道マニピュレーター（ Rail Manipulator）、木製ロボットを作るロボット工場（Robot Factory）といったMechanical Townシリーズが代表的な新しい製品シリーズです。この他にも実現をめざして計画している200以上のアイデアがあり、2017年末にはそのうちのいくつかを製品化してリリースする予定です。