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骨折回復を早める3Dプリントギプスのコンセプト「Osteroid」

デニス・カラサヒン氏によって開発された新しいギプスのコンセプト「Osteoid」は、デザインに優れているだけでなく、治療効果の増大を見込める機能まで持っている。

イタリアにあるMuseum of Design(デザイン美術館)が主催するA’Design Awardを受賞したOsteoidは、まず患者の3Dボディスキャンを行い、そのデータを基にモデリングソフトウェアによってギプス全体のサイズと形状を決定する。その後、骨の治癒を促進する効果を持つ低出力パルス超音波(LIPUS)装置をのプローブがセットできる穴がデザインされたCADデータを作成する。そして3Dプリンタを使って、ギプスを構成する2つのパーツを出力する。パーツはパズルのようにぴったりはまるようになっており、ピンで固定する。

LIPUSは直接プローブを肌に当てて使用しなければならないが、Osteoidなら網目状に空けられた穴にプローブを設置でき、ギプス着脱の手間をかけることなく患部に直接治療を行うことができる。

Osteroidはまだコンセプトデザインにすぎないが、実現するための技術はすでに存在する。早期に医療の現場に登場することを期待する。 

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