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阪大の石黒教授らが開発した小型遠隔操作型アンドロイド「テレノイド」が事業化

テレノイド計画は、国際電気通信基礎技術研究所(ATR)石黒浩特別研究所所長で大阪大学教授の石黒浩氏が中心となって開発した、小型の遠隔操作型アンドロイド「テレノイド」を使った、高齢者向けコミュニケーションサービスを企画したり提供したりする事業を開始する。

この事業は、ATRが持つ技術シーズの事業化を目的として、日本ベンチャーキャピタルが2015年2月に設立した「けいはんな学研都市ATRベンチャーNVCC投資事業有限責任組合」の出資と、こころみが提供する会話型見守りサービスで培ったノウハウを使って推進する。

テレノイドは、これまでの遠隔操作型アンドロイドと異なり、外観を実在する人間に近づけて存在感を伝えるのではなく、人間としての必要最小限の見かけと動きの要素のみを備えている。これによって、テレノイドから知人の声が聞こえた場合にユーザーはその声の主の姿形を思い浮かべるが、その姿はテレノイドに精神的に投影され、まるでその声の主を抱きかかえながら話しているような感覚を持つ。ATRが介護施設で行った実証実験により、高齢者、特に認知症の方がテレノイドを抱きかかえ会話をすると著しい情緒安定効果などが見られることが明らかになってきたという。

テレノイド計画は、この世界で類を見ないATRの技術シーズと、こころみが提供する、高い傾聴スキルを持ったコミュニケーターと高齢者との電話による会話の内容を家族に伝える「会話型見守りサービス」を融合して、新しいコミュニケーションサービスを提供するとしている。

※テレノイドR1 は大阪大学とATR石黒浩特別研究室により共同開発されたものです

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