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武藤工業、エンジニアプラスチックで造型できる大型3Dプリンタ「Value 3D Resinoid MR-5000」発売

大判インクジェットプリンタの製造販売を手がける武藤工業が、パーソナル3Dプリンタ向けに自社開発したプリントヘッドを大幅に改良してエンジニアリングプラスチックによる造型に対応させ、500×500×500mmの大型造型が可能な樹脂溶解積層式3Dプリンタ「Value 3D Resinoid MR-5000」を発売した。

「タフヘッド」 「タフヘッド」

新開発したプリントヘッド「タフヘッド」は、エンジニアプラスチックによる造型や高速プリントに対応するため、素材や形状を見直し、300度の超高温に耐えるよう改良した。タフヘッドの搭載に合わせて、造型精度を高めるためACサーボモータをコントロールに使用して、毎秒300mmの高速動作で±15μmの精度を実現した。造型テーブルは、エンジニアリングプラスチック造型に対応するため、特殊アルミ材を使用して最大150度でも平面を維持して100kgの耐荷重を持たせた。

これらの新開発ユニットの組み合わせによって、従来対応していたABSやエラストマー樹脂に加えて、300度程度で吐出可能なナイロン、ポリカーボネートなどのエンジニアリングプラスチックによる高速造型が可能になったという。また、造型材料をヘッドごとに使い分けることで樹脂の複合化などの検証(Bi-Matrix構造造型)もできる。

Bi-Matrix構造造型は、武藤工業が独自開発した造型手法で、複数の樹脂材を個別に吐出することで、複数の樹脂の特性を持った構造体を作成できるというもの。例えばナイロンとエラストマーを使うと、ナイロンの機械強度とエラストマーの柔軟性を併せ持った材料を造型できる。構造内部で材料の比率を連続的に変更することで、界面のない傾斜構造体の造型も可能。

Value 3D Resinoid MR-5000は、外形サイズ1240×1100×2050mm、重さ約350kg。最大造形サイズ500×500×500mm、Z軸最小分解能100μm、ヘッド設定可能温度150~300度、テーブル設定可能温度50~150度。プリントヘッド数は最大2。電源はAC200V単相で消費電力は最大1.8kw。価格は1000万円。

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