ニットー、手術時の筋肉疲労を軽減する医療用ウェアラブルチェア「archelis」を共同開発
2016/01/15 08:00
ヌンチャク系iPhoneケースなどの開発企業としても知られるニットーは、千葉大学フロンティア医工学センター、西村拓紀デザイン、日本高分子技研と共同で、医療用ウェアラブルチェア「archelis(アルケリス)」を開発した。
長時間の手術では、医療スタッフの体幹の安定が手術の安定性に大きく影響を及ぼすという。アルケリスは、手術中に繰り返す中腰姿勢による筋肉への負荷を軽減することで、医療スタッフのパフォーマンスを安定化する「身につける椅子」だ。
装着者は、膝関節および足首の角度を固定し、中腰の姿勢で「座る」ことができる。その結果、脛(すね)と大腿部の広い面積のサポートで圧力を分散しながら体重を支えられるため、体幹が安定し、術中の筋肉疲労を軽減できるとしている。
形状は、人間工学にのっとったエルゴノミクスデザインを採用している。耐荷重が集中する構造部には金属パーツを使用し、体重を支える部位は広い面積をカーボンパーツで構成するため、強靭で軽量な上に柔軟性も併せ持つという。また、片足ごとのセパレート設計となっており、自由な体勢も取れる。
マジックテープで簡単に装着できて、電源やコード類は不要な設計だ。手術室での使用を踏まえ、下肢の姿勢保持のみに特化している。製品化は2016年夏ごろの予定だ。