タカハ機工、Makersの量産を支援する新事業「タカハ・イノベーション・パーク」を開始
2016/03/22 16:30
タカハ機工(福岡県飯塚市)は、個人やスタートアップの量産を支援する新事業を、2016年4月に開始する。本社内に「タカハ・イノベーション・パーク(TIP)」という施設を新設し、外部からのアイデア段階の相談に対し、試作、製品化、資金調達から量産、販売まで一貫したソリューションを提供する。
タカハ・イノベーション・パークには、試作に必要な工作機械をそろえた工作スペースがあり、3DプリンタやCNC、レーザーカッターなどを自由に利用できる。また、ソレノイドにも使われる電磁コイル用の銅線を、少量から購入できるサービスも用意する。カフェスペースも併設し、最新機器の体験や交流会などのイベントにも活用する予定だ。
また、個人やスタートアップからの製品化の相談に対して、メーカーとしての知見や社外とのネットワークを活用しながら量産化を見据えた支援を行う。自社内の工場を活用することで、金型の開発や1万点程度の量産にも対応が可能としている。費用については検討中だが、設計、試作については一般の試作メーカーと比べてリーズナブルな価格帯で提供し、量産でのマネタイズを考えているという。
3月27日にオープニングイベントを予定しており、4月1日にサービス提供を開始する。
タカハ機工は、コイルに電流を流すと発生する磁力で鉄芯を直線運動させる電気部品「ソレノイド」を開発、製造、販売する専業メーカー。2013年から自社製品を使ったコンテスト「ソレコン」を開催している。同社ではまず2016年度のソレコン応募作品の中から量産を開始する予定だ。
タカハ・イノベーション・パーク事業についてタカハ機工代表取締役社長の大久保泰輔氏は「個人やベンチャーから、製品化や量産の相談などの問い合わせが以前からあり、新規事業としてそういった相談に対応できる体制を構築した。近隣の大学生や社会人が気軽に利用できる場にしていきたい」と話している。