日本マイクロソフト、Minecraftを使ったプログラミング教育の実証事業を実施
2016/04/05 08:00
日本マイクロソフトは、総務省の「ICTドリームスクール実践モデル プログラミング教育とデジタルものづくり教育の実践」の実証事業として、Minecraftを利用したプログラミング授業を渋谷区立猿楽小学校にて実施した。
近年、アメリカやインドなどさまざまな国の政府がコンピューターサイエンス教育を支援する政策を発表している。
物事の抽象化、構造化、細分化、論理化、合理化、最適化といった思考スキルを習得し、今後の情報化社会に適応する人材育成の手段としてプログラミング学習が注目を集めているという。
日本マイクロソフトは今回の実証事業において、Windows版Minecraftに教育向けの機能を追加したMinecraft EDUを使用。Minecraft EDUは、ビジュアルエディター上でのドラッグアンドドロップによってプログラミングが可能だ。
教員またはIT管理者がサーバーを構築し、教育上不要な機能などを制限可能なので、子どもたちは安全な仮想世界に参加できるという。
同社によるプログラミング授業の実証事業は、課外活動やクラブ活動ではなく正規の授業として実施。45分授業10コマ分をかけて、Minecraftの世界で子供たち一人ひとりが自分の家を作り、それを繋げて街を作るというテーマで実施した。
授業には渋谷区立猿楽小学校6年生の30名の子どもたちが参加。プログラミングの基礎から整地プログラミングまで実践。手作りで家を創作した。
一般的なプログラミング学習は個別学習になることが多いが、今回の実証では子供たちを5、6名ずつのグループに分けた。
互いにタートルの動きを見て、どうやってプログラミングしたのか質問しあう、お互いにプログラミング内容を比べてアプローチの合理性の違いを検討するなど、学びあいの様子も見られたという。
同社は今回の実証事業において、カリキュラム、環境、講師という3点での課題が明確になったと発表。今後も継続的に実証するとともに、プログラミング学習の効果的な進め方、各校に学習環境を導入するための支援、プログラミング学習を指導できる講師の研修や、資格などの整備について協力するとしている。