やさい物語のアプリは、KDDI総合研究所との共同開発によるもので、LED照明の点灯時間の制御や、キット内部の気温／湿度／水位などの測定データを、クラウド経由で取得し、スマートフォンで確認できる。過去の測定データ履歴はグラフで一覧表示ができ、キット内の気温や水位の異常を検出した場合にアラートを出す機能も搭載する。

また、栽培容器内にカメラを搭載し、キット内の野菜の状態を自動撮影できる。撮影した画像データはセンサデータ同様にアプリから閲覧でき、外出先でもキット内の様子や栽培環境を確認できる。

本体デザインは、外部から虫が入りにくいよう扉を付けた半密閉タイプを採用。また、スターターキットとして提供する種子や液肥は沖縄セルラーが自社の植物工場事業で使用しているのと同じもの使い、家庭で本格的な水耕栽培ができる。栽培可能な野菜はリーフレタスやハーブなどの葉野菜で、詳細については今後公式サイトで公開するとのことだ。

本体サイズは480×332×331mm。初期販売台数は5000台を予定している。種子や液肥、スポンジ培地などをセットした初期栽培スターターキット付の価格は3万4800円で、通販サイトでは発売記念価格2万9800円（価格はいずれも税別）で販売するキャンペーンを行っている。沖縄地区ではauショップ内でも販売予定だ。

沖縄セルラーでは、2013年から社内ベンチャーとして植物工場事業を開始しており、南城ネットワークセンター内に植物工場を建設し、屋内水耕栽培に関する研究を続けており、やさい物語には他の水耕栽培キットにはないノウハウを生かしているという。同社はIoT技術を植物工場事業、家庭用水耕栽培キットのみならず、幅広く農業分野に役立てていきたいとしている。