SLAMナビゲーションも可能——ロボット製作キット「CrazyPi」
2017/08/14 10:00
SLAM(Simultaneous Localization And Mapping)ナビゲーションも可能なロボット製作キット「CrazyPi」が、Kickstarterで出資を募っている。
CrazyPiは、ARM Cortex-A7(32ビット、1.2GHz、4コア)ベースのメイン基板を中心に、ロボット制御シールド、カメラ、ジンバル(撮影安定機構)、四輪バギー風シャーシなどを含むキット。メイン基板搭載の16GB ROMにはUbuntu、ROS(Robot Operating System)、ロボティクスアプリケーションをインストール済みのため、リアルタイムビデオストリーミングやモニタリングなどいろいろな用途に使える。
専用のLiDAR(ライダー:レーザー光を使用した測距システム)モジュール「Crazy LiDAR」も用意しており、Crazy LiDARを使うとSLAMナビゲーションも可能だ。北陽電機など他社製LiDARにも対応しているとのことだ。
CrazyPiは、Wi-FiやBluetooth4.0をサポートしており、USIMカードを準備すればモバイル4G通信も可能だという。ただし、これらの無線通信機能を日本国内で使うには技術基準適合証明を受け技適マークが付いていなければならないので、注意が必要だ。
CrazyPiは、メイン基板の代わりにRaspberry Pi 3を使うこともできる。ロボット制御シールドは、メイン基板用とは異なるRaspberry Pi 3用シールドを用意している。Raspberry Pi 3を使う場合、UbuntuとROSは購入者が準備する必要がありそうだ。
CrazyPiの早期割引価格は、メイン基板、ロボット制御シールド、カメラ、ジンバル、シャーシ、バッテリーケース、充電器を含む「CrazyPi Basic Explorer Kit」が2008香港ドル(約2万8000円)。CrazyPi Basic Explorer KitにLiDARモジュールを加えた「CrazyPi Advanced Explorer Kit」は3642香港ドル(約5万1000円)だ。
この他、CrazyPi Basic Explorer Kitからメイン基板を除き、ロボット制御シールドをRaspberry Pi用シールドに替えた「Raspberry Pi Basic Kit」の早期割引価格は1499香港ドル(約2万1000円)。メイン基板とLiDARモジュールのみのセット「CrazyPi LiDAR Kit」の価格は1860香港ドル(約2万6000円)となっている。出荷はすべて2017年10月の予定で、日本への送料は149香港ドル(約2100円)だ。
CrazyPiは2017年9月8日までクラウドファンディングを実施。8月14日時点で、目標額20万香港ドル(約280万円)を既に集めている。