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従来比約7倍の高速化を実現——高速3Dプリンティングシステム「FastFFF」

米マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームは、高速出力が可能なデスクトップ高速3Dプリンティングシステム「FastFFF」を開発したと発表した。

MIT機械工学部のJohn Hart教授とJamison Go氏らによるチームは、従来のFFF方式で造形速度を制限している構造を解析、研究している。そしてFFF方式の限界を超える高速出力を実現するため、押出し力の高いナットフィード式エクストルーダー、ポリマーを短時間で溶融できるレーザー加熱式ホットエンド、プリントヘッドを高速で動かせるサーボ駆動パラレルガントリーシステムなどから構成されるプリンティングシステムFastFFFを開発した。

研究チームが制作したプロトタイプ機では、エクストルーダーとヒーティングメカニズムはコンパクトなプリントヘッドに収められ、ヒーターにはファイバー結合レーザーダイオードを採用する。これにより、一般的なFFF方式3Dプリンターと同等の造形精度を維持しながら、造形速度は約7倍の127立方センチ/時での出力が可能となるとしている。

研究チームによれば、プリントヘッド自体は約14倍、282立方センチ/時の能力を有するが、造形精度とのトレードオフで、精度とスピードのバランスを検討する必要があるという。今後、より高い押出し力が必要な熱可塑性ポリマー素材などへの対応が課題だとしている。

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