PCBマスクが手軽にできる——回路パターン転写用プリンター「Litho」
2018/02/21 13:00
回路パターンの転写ができるPCB専用プリンター「Litho」がKickstarterに登場し、出資を募っている。
Lithoは、PCBのエッチングパターンが簡単に印刷できるPCB専用プリンターだ。最大4×4インチ(約100×100mm)の基板が約20分で製作できる。
本体上部には操作用の液晶画面を搭載し、FR-4(ガラスエポキシ)基板を下部の円形トレイにセットすると、基板を高速回転させながらマスク用専用インクを塗布できる。その後、回路パターンを照射してインクを硬化させ、水道水で洗い流せば、エッチングマスクが完成する。
インクでプロテクトされていない銅は、PCB用エッチング液で除去する。その後、目の細かいサンドペーパーで薄いマスク層を取り除くと、PCBの完成だ。さらに錫めっき処理を行えば、銅パターンの保護やはんだ付けが容易になる。
基板以外にもスマートフォンのプラスチックケースやメタルプレートなどにもデザインパターンを転写できるので、アートやジュエリーデザインなどの用途にも利用できる。
Lithoの本体サイズは292×390×594mmで重さは13.6kg、プリントエリアは最大4×4インチ(約100×100mm)、最小パターン幅は約0.2mm、最小ピン間距離は約0.6mmだ。ファイルフォーマットはGerber、JPEG、BMP、PNGに対応する。
LithoはKickstarterにて、数量限定の早割価格1299ドル(約13万9000円)で提供する。出荷は2018年5月を予定しており、日本への送料は150ドル(約1万6000円)だ。
Lithoは8万ドル(約853万円)を目標に、2018年3月18日までクラウドファンディングを実施する。