本書の解説によると、最近ではインターネットから電子部品の詳しい使い方や応用のための情報も無料で手に入り、マニュアル通りに作ればデバイスを動かすことも難しくはない。しかし製品として評価すると、予期しなかったトラブルが発生することも少なくないという。信頼性の高い回路を設計するための情報は教科書やデータシートにはなく、これまで失敗を積み重ねてきたベテラン技術者が持つ実務で通用する知識を学ぶのが近道だとしている。

そこで本書では、増幅、フィルタ&発振、電源、計測、オーディオ、ディジタル、伝送回路などの電子回路と、抵抗器、コンデンサ、インダクタ、発振子、パワーサーミスタなどの基本部品に関する、ベテラン技術者の実践ノウハウを解説している。

さらに、アナログ回路、オーディオ回路、ディジタル回路でトラブルが発生した時の、原因の追及と対策の手順についても触れている。

IoT、家電、計測、オーディオなど幅広い分野における、高信頼性設計の基礎固めに適した解説書になっているという。

本書は、トランジスタ技術SPECIALのNo.143で、B5判／176ページ、定価2592円（税込）だ。