ロータリーエンコーダーをI2Cデバイスに——小型ボード「I2C Encoder V2」
2018/06/29 12:30
ロータリーエンコーダーをI2Cデバイスに変える小型ボード「I2C Encoder V2」がKickstarterに登場し、出資を募っている。
ロータリーエンコーダーは、回転による機械的な変位をパルス信号に変える装置。マウスホイールやサーボモーターの回転を検出したり、ダイヤルを回して室温や明るさなどを設定したりする場合などに利用されている。
例えば、ロータリーエンコーダーをArduinoで使う場合、エンコーダーの出力をデジタル入力ピンに接続し、プログラムの割り込み処理でカウンター変数をインクリメントあるいはデクリメントする必要がある。I2C Encoder V2を使えば、I2C Encoder V2のレジスターを読み込むだけでロータリーエンコーダーの状態(ステータス)を取得できる。
I2C Encoder V2は、ロータリーエンコーダーのステータス用にCVAL(現在値)、CMAX(最大値)、CMIN(最小値)、ISTEP(ステップごとにCVALに加算あるいは減算する増分値)といった4つの32ビットレジスターを備えるほか、256バイトのEEPROMも搭載している。GPIOのスルーホールも設けられており、PWM出力やアナログ入力に使うことができる。
I2C Encoder V2の各辺にはそれぞれ5つの端子があり、複数のI2C Encoder V2を並べて端子同士を直接はんだ付けして連結することも可能だ。ニッチなボードだが、プログラミングが容易になり、複数のロータリーエンコーダーを接続できるようになる。
I2C Encoder V2の大きさは25×25mm。動作電圧は3~5Vだ。I2C Encoder V2はI2Cバスを備えるデバイスと互換性があるので、ArduinoだけでなくRaspberry PiやESP8266などでも使うことができる。
I2C Encoder V2の価格は6ユーロ(約770円)。出荷は2018年9月の予定で、日本への送料は5ユーロ(約640円)だ。
I2C Encoder V2は2018年7月29日までクラウドファンディングを実施するが、2018年6月29日時点で、目標額1000ユーロ(約13万円)の2倍以上に当たる約2300ユーロ(約30万円)を既に集めている。