インテリジェントデバイスの高画質化を実現——イメージシグナルプロセッサー「Arm Mali-C52」、「Arm Mali-C32」
2019/01/10 16:30
Armは、高精度の画像処理が可能な最新型イメージシグナルプロセッサー(ISP)「Arm Mali-C52」および「Arm Mali-C32」を発表した。
同ISPは、監視カメラやロボットをはじめ、ドローン、AR/MR機器、アクションカメラなどさまざまなインテリジェントデバイスの視覚機能に必要な高精度、高品質の画像処理を実現する。ピクセルごとに25以上にもなる処理工程を採用、特にハイダイナミックレンジ(HDR)、ノイズリダクションおよびカラーマネジメントの3つの処理によって、画像出力品質を高めている。
同社によると、例えば屋外設置の防犯カメラなどのHDR画像を忠実に再現するためのイメージ技術には、ピクセルあたり20/24ビットの精度が必要だという。一般的なデジタルシステムディスプレイは8/10ビットであり、ISPに続くいかなるコンピュータービジョン用エンジンも8~10ビットの精度に縛られることになる。ISPはHDRデータをより高いビット深度で処理し、これを圧縮して次段で利用することになるが、ダイナミックレンジを適切に管理できないと、シャドーのディテールが失われることになる。
今回の最新ISPと同社のダイナミックレンジマネジメント技術およびトーンマッピング技術では、このような場合でも画像のハイライトを確認、変更する必要なく、より強調した陰影を見ることが可能だ。
Mali-C52は、画質と面積の2種類から最適な構成を選択でき、さまざまな製品での利用が可能だ。Mali-C32は、エントリーレベルのアクセス制御やホビー向けドローンなどの低消費電力、コスト重視の組み込み型ビジョン機器の面積に特化して最適化されている。
今回ハードウェアの提供と共に、オート露出、オートホワイトバランス、オートフォーカスの3Aライブラリーを含むソフトウェアドライバーや、柔軟性に富んだチューニング/キャリブレーションツールも提供される。