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まるでハエトリソウ——MITとハーバード大、折り紙をヒントに柔軟でパワフルなグリッパーを開発

MITとハーバード大の共同研究チームは、柔軟性とパワーを兼ね備えたソフトロボットを開発した。中身が空洞の円錐形グリッパーで、小さい物はもちろん、自身の100倍も重い物も持ち上げることができる。

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このソフトグリッパーは、3つのパーツからなる。形を変える折り紙の「マジックボール」にヒントを得た骨格、ゴムまたは薄い布で出来た気密性のスキン、そしてコネクターだ。スキンの中の空気を吸引すると、骨格が自動的に折りたたまれてグリッパーが収縮して対象物を掴む。空気を入れると骨格が広がって、掴んだ物を離すという仕組みだ。

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性能試験では、自身の直径70%の大きさの物を掴んで持ち上げることを確認。バナナのような柔らかい食べ物も傷つけることがなく、4ポンド(約1.8kg)以上の重いビンも持ち上げることができた。

構造上、ビンや缶など円筒形の物のピックアップに最適で、サンドイッチや本といった平らな物は苦手だが、構造が単純なので、対象物や環境に応じたカスタマイズはしやすいという。

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今後は、コンピュータービジョンを利用してグリッパーに「視覚」を与え、特定の部分を掴むといった機能を追加する予定だ。

多種多様な形状と重さの品物の集荷や陳列を可能にするとしており、物流サービスや工場のラインでの利用を見込んでいる。

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