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振動データをFFT解析して機器異常の予兆を把握——LoRa通信対応の3軸振動センサーユニット「WD100-FA01」

アイエスエイは、生産工場、公共施設や施工現場の各種稼働機器の振動を計測/解析し、機器故障の予兆を把握するための据え置き型振動計測/解析装置「WD100-FA01」を発売した。

各種振動要素の振動周波数毎の振幅変化を継続的に計測することで、発生源の特定と故障の予兆を捉えることができる。従来、このような計測で特にFFT解析と呼ばれる周波数領域での分析には高価で大掛かりな装置が必要だった。小型ポータブル計測装置であっても、センサーを手で押し付けるタイプでは計測誤差が大きく、また多点での継続的な計測には適さなかった。

WD100-FA01は、これらの課題解決を目的として開発された据え置き型の高機能/LPWA無線方式の計測/解析装置だ。

エッジ側でFFT処理を実行し、上位側に無線でデータを送信することで、大量の生データを送ることなく、解析結果データのみを超省電力でLoRa通信によって安定して送信できる。また、センサー部の温度データも送信可能だ。

3軸計測により異常振動の発生源を特定可能だ。周波数方向に6つの帯域を設定可能で、帯域ごとの経時変化を把握できる。

 

また、各帯域には2つの閾値が設定可能で、これを超えた場合アラーム警報やアクション(ネットワーク警告灯、メール通報や電源の遮断など)を設定できる。

各設定はブラウザ上で実行でき、データは数値と共にグラフ表示される。指定した時期のFFT解析データと現在のデータの差分などもWeb上のグラフで比較できるので、経時変化も確認できる。

上位サーバーやクラウド(AWS、Azure)との通信はGbEやLTEを用いており、各種プロトコルもサポートする。最大32個の振動センサーを含む各種センサーを接続可能で、データ受信側となるLoRaサーバーでは振動計測に付帯して、温度や湿度などの各種センサーのデータを統合計測できる。

センサーはIP67対応の防水ステンレスハウジングに収納され、対象への接続はボルト、磁石や接着剤などで固定される。

WD100-FA01センサーデバイスの価格は29万8000円(税抜)で、別途LoRa受信サーバーが必要となる。

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